
ミナモア開業以降、2度目のGWを迎えた。期間中(4月24日~5月6日)の来館者数・売り上げは開業景気に沸いた前年を少し下回った程度で好調に推移した。松岡秀典社長は「来館者数、売上高ともに予想を上回った。昨年8月に路面電車が乗り入れた2階西エリアは人の流れも大きく変わり、通行量は劇的に増えた。特に食品関連などデイリーユースが多い」とし手応えを感じている。
開業効果の大きい初年度は来館者数3300万人(25年4月~26年3月)を記録。テナント売り上げはミナモア(売り場・約3万2000平方㍍)220店とエキエ(約1万2000平方㍍)110店を併せて539億円を売り上げた。今年3月5日には向かいの再開発ビル・エールエールヒロシマ(旧エールエールA館)と歩行者デッキで直結し、来館を押し上げる。4月には同ビル内に市中央図書館が移転開館し、親子連れの新規客層が顕著に増えるなど集客力向上につながっているという。
再開発の進展に加え、アクセス整備で幅広い層の来館に弾みがつき、多種多様な商機が期待される。
「ミナモアは〝全館カフェ〟をコンセプトに居心地の良さで訴求。今年3月にはシーティングインスペースを5カ所105席から16カ所241席と1・5倍に増やした。単月売り上げは12月が最高、来館者数は8月が最多だったが、西条~呉~岩国などの半径30キロ圏内の商圏が年間を通じて高い水準で推移した。長年の懸案だった広島の玄関口がやっと整備された。想定以上に好調だった開業年度は試行錯誤的に運営を進めてきたが、これをどう持続させ、発展させるのか、これからが本番。地域全体のポテンシャルはまだまだある。拠点機能を発揮して地域資源の価値を生かし、テナントをはじめ関係者らとタイアップして育てていきたい」と気を引き締める。
通過型観光地と言われる広島。本来的な機能や魅力を十分に発揮できていないと見る。滞在を増やす工夫や、市が描く、紙屋町八丁堀地区と駅周辺地区をつなぐ〝楕円形の都心づくり〟構想に呼応した、人の流れを生み、関係人口を育む仕組みづくりに貢献していく構え。

