交通安全施設工事などの宮川興業(安佐南区大町西、宮川晃一社長)は、自動運転をはじめ車線逸脱防止など先進運転支援機能のインフラとして重要な役割を担う道路区画線の診断システムを海外展開する。区画線のかすれや消失はAIの検知と解析に支障が出るため、将来にわたり道路整備が進むと予想される。特に自動運転の開発や実証で先行する米欧を中心に需要を見込む。
同システムは専用アプリを入れたスマホを車のルームミラーの横などに取り付け、走行するだけで区画線の剥離状況を分析できる。昨年、区画線用の塗料原料のガラスビーズで世界大手の米ポッターズ、区画線の施工・調査のスウェーデン企業と代理店契約を結んだ。
飲食やアパレル店長を経験した代表が、昨年11月に開いた創作和食店。午後9時までは彩り豊かな日替わりのおまかせコース(8800円)だけで、以降は一品メニューも扱う。
「北広島町の契約農家の野菜や垰下牛など県産を中心に、和食店に20年以上勤めた磯部正之大将が目利きした旬の新鮮な食材を使用。刺し身、焼き物といった定番に加え、和食の要素を採り入れた肉まん、手作りケーキなど創意工夫を凝らし、何度来ても新しい味に出合えます。約20種から料理に合わせて薦める日本酒も好評です」
接待や記念日のほか、女子会の利用も多い。価格以上の満足度を提供したいと、一人一人に合わせたきめ細かい接客を心掛ける。
「店名の通り、心に響く料理やおもてなしを心掛け、お客さまに〝口福(こうふく)〟を届けたい。末永く愛される店に育て、ゆくゆくは多店舗展開できればうれしい」
今後、数量限定のすしコースなども始めたいという。
ITを活用した経営改善を支援するコンサル事業を手掛けています。10年ほど前には、中区東白島町で軽食や酒を提供する「すきま食堂」を営んでいました。近くにカープの外国人選手寮があったことから、いろんな方にご来店いただきましたね。
印象深いのは、セ・リーグ3連覇を支えたクリス・ジョンソン投手。テレビ越しで見る彼はどこか気難しそうな雰囲気でしたが、実際は気さくなイケメン。よく彼女(今のご夫人)と足を運んでいただき、他のお客さまからサイン攻めされても嫌な顔一つせず応対する姿は今も忘れられません。そして、その少し前に大好きだったのは大竹寛投手です。理由は特にないのですが、なんとなく引かれるものがありました。2009年に彼が43イニング連続無失点を記録しましたが、記録が破れた試合で2点を取られると、その後の試合ではあっさりと大崩れ(2回6失点)してしまったんですよ。それが失礼ながら彼らしくていいなと。今の球界ではなかなかいないタイプの「推しキャラ」でした。
最近は良いサウスポーが多いですね。開幕投手候補の床田寛樹、昨季中継ぎで53登板した黒原拓未に加えて、昨季最終戦(10月5日のヤクルト戦)で1軍初登板した滝田一希投手も気になる存在。彼らがさらに躍動して「投手王国」を築き、カープを引っ張ってくれるよう期待しています。昨年の悔しさをバネに今年こそ、悲願の日本一を達成してほしい。
確かにチョコレートのような風味があるのに、カカオは一切使っていない。食品製造のあじかん(西区商工センター)はチョコレートに含まれる10種類の香り成分のうち、焙煎ゴボウに8種類もの共通成分があることを発見。その研究を生かし、昨年夏にゴボウを原料とするチョコレート風のスイーツ「ゴボーチェ」を発売した。
カフェインを含まず食物繊維が豊富で、ジャパン・フード・セレクション(2024年7月)グランプリを獲得。昨年12月には全国放送のニュース番組でも取り上げられた。いま品薄状態という。足利直純社長(56)は、
「この商品は業務上の失敗作から生まれた。ここ数年、みんなに〝前向きな失敗〟を促し、失敗を恐れて挑戦をためらう雰囲気を払拭することから始めた」
植物由来の原材料だけを使うバター代用脂を開発中に思いがけずゴボウとチョコレートの香りの共通点を発見。まさかの新商品につながった。
「3年前の社員アンケートで(当社には)失敗できない雰囲気があると指摘された。これはいけないと思った。準備不足や怠慢による失敗は許されないが、何か新しいものを生み出そうと意欲的に挑戦した結果、それが失敗しようと容認されなければならない。すぐに社長朝礼で、前向きな失敗を歓迎すると全社員にメッセージを送った」
米ハーバード大学の研究者ショーン・エイカー氏の著書「幸福優位7つの法則」(徳間書店)から示唆を受けた。成功したら幸福になるのではなく、幸福であることが成功につながることを多くの研究から解き明かす。職場の幸福感や楽観主義が業績を高め、失敗へのプレッシャーを抱えた組織と比べて、成果に差が出るという。わが社はどうだろうか。さまざまな試行錯誤を重ねてきた。
「もともと部門間のセクショナリズムが強く、4〜5年前から配置転換によって部門の垣根を超えた組織再編を進めてきた。少しずつ開発や営業などが互いの気持ちを分かるようになり、風通しが良くなった。社風こそ、企業の活力を促す大きな原動力ではなかろうか。優れた商品はさらに優れた競合品の出現で消え去る。しかし社風はいつまでも独自性を発揮し続ける。一人一人が自ら考え、行動する組織を目指している」
楽観主義だから小さなチャンスも見逃さない、ワクワク感があるのだろう。約400種類ある卵製品の一つ「まどか」は、スクランブルエッグを作る過程で、たまたまクルクルと回って筒状になったものを商品化。拡販商品に育った。昨年11月発売のペットボトルタイプの焙煎ゴボウ茶は開発に14年の歳月をかけた。一般的にペットボトルのお茶には酸化防止のビタミンCを微量加えるが、どうしても風味に影響が出る。粘り強く開発を続け、ようやく満足できる商品に仕上がった。滑り出しは好調という。
「主体性があれば職場から指示が無くなる。指示された仕事には気持ちがこもらない。しっかりと背景や狙いを伝え、後は任せる。たとえ、うまくいかなくても、みんなで解決策を考えることが発展につながり共感を生む。楽しい仕事こそ一番の目的です」
前3月期連結売上高は初めて大台の500億円を突破。今期は520億円を見込む。巻きずしの魅力を発信する「巻MAKI課」の設置など新たな挑戦も始めている。