広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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表紙の人
キユーピーでの経験生かし 商品のブランド力向上へ
アヲハタ / 上田 敏哉 社長

親会社のキユーピー(東京)執行役員生産本部長から2月に就任。新中期経営計画(2025〜28年度)もスタートし新たな体制で、さらなる飛躍と企業価値向上を目指す。キユーピー時代の経験を生かして注力する事業や環境への取り組み、今後の展望などを聞いた。
-キユーピー時代の仕事内容は。
 1992年にキユーピーへ入社しました。当時の会社は、翌年に中国でマヨネーズ、ドレッシング、サラダの製造を手掛ける北京丘比食品有限公司を設立し、94年からマヨネーズを皮切りに本格発売するタイミングだったことから、私も入社3年目に現地に赴任して原料調達や設備導入のほか、採用や指導などマネジメント業務を担当。言葉や文化の壁には苦労しましたが、若いうちにそうした経験をしたことで海外に対するハードルがぐんと下がりました。    

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話題のお店を取材!
而今(じこん) / 安野 新二 店主

茶懐石の様式を取り入れた日本料理を提供する。5月5日、中区新天地から移転オープンした。面積を3倍ほどに拡張し、細長いエントランスを抜けた先にカウンター4席と2人・6人用の個室を設けた。
「個室が増えたことで、祝い事や接待にも利用してもらいやすくなった」
 岡山と京都の日本料理店で修業し、2017年に独立。野菜は京都の農家から直接仕入れるなど食材選びにこだわり、味付けは薄味で質素に仕上げる。茶釜を据え、締めは抹茶と和菓子を楽しんでもらう。出張で茶事への料理提供に応じる。自身も京都で茶道の手習いを始め、今も稽古を続ける。
「とにかく真面目に、こつこつと。京都での修行時に厳しく教わった。料理だけでなく、掃除や人付き合いを含めて、今もその教えを信条にしている」
 市内では珍しく、ハラル(イスラム教徒向け)、ビーガン(完全菜食主義者)に対応し定期的に来店がある。対応できる店が限られるため、インバウンド向けの情報発信に力を入れる。

INFORMATION
  • ◆住所:中区幟町7-27GarakuHouse101
  • ◆電話:070-4430-8793
  • ◆営業時間:午前11時半〜午後2時、午後6〜10時 予約制
  • ◆定休日:不定休
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経営者が語るスポーツ「愛」
京都嵯峨野 / 藤正 幸司 社長

貸衣装や婚礼写真など総合ブライダル事業を展開し、広島東洋カープ公認の2種類のドレスとタキシードを開発してマツダスタジアムで披露。4月にイオンモール府中で開催の「ブライダルビジョン」でもお披露目しました。
 白のウエディングドレスは「Carp」や「C」のロゴをあしらい、赤いパーティードレスはチアガールをモチーフにしたデザインです。2022年に南区西蟹屋に広島ブライダル館を新築移転。マツダスタジアムと近いこともあって、コラボ企画を準備してきました。私自身広島で生まれ育ち「広島はスポーツが密着した街」と実感しており、若者の流出が問題になる中、スポーツと結婚式を融合したいという思いで企画。これまでも球場での写真撮影やドレスの上にユニホームを着る人もいて、カープのコラボドレスが結婚式やパーティーの盛り上がりに一役買えればと思っています。サンフレッチェとのコラボも検討し、学生とドレス作りで協業したい思いもあります。
 私のスポーツ歴は高校、大学で剣道を続け三段を持っています。カープは小学生の頃から毎日のようにテレビ観戦し、今は年数回スタジアムで観戦。子どもの頃は高橋慶彦選手のファンでした。スイッチヒッターの俊足巧打で、格好良かったですね。当時の山根和夫、川端順、白武佳久投手らも懐かしいです。今年は二俣翔一、田村俊介選手の活躍に期待しており、優勝してほしいですね。

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記者が注目する旬の話題
創建イノベーション

住宅業界が重大な転換期を迎えている。4月末に国土交通省が発表した2024年度の新設住宅の着工数は81万6018戸。前年度比2%増と3年ぶりプラスに転じたものの、06年の約129万戸に比較すると約60%の水準まで激減している。何より人口減少による影響が大きく、さらに業界の生き残りを懸けた厳しい戦いが続く。
 12月で創業40周年を迎える創建ホーム(竹原市)は24年12月期で売上高84億4000万円を計上。これで4期連続増収とし、過去最高をクリアした。ハウスからライフへ。新たな旗印を掲げ、リフォーム分野や家具・インテリア販売のほか、外構・エクステリア工事などの周辺事業も手掛ける。水回りなど小中規模の改修工事を手掛ける子会社の住宅工房創(東広島市)は前年比9.8%増の5億2000万円を売り上げる。衣食住に視野を広げ、今期決算でグループ年商100億円突破を目指す。
 どんな創意工夫があったのか。創業者の山本静司会長(78)は、1985年に人口が増え続けていた東広島で創建設工業を起こす。87年には竹原に創建ホーム本社を構える。数字はむろん、小さな出来事もおろそかにすることがなく、隅々に目の行き届く経営を心掛けた。130人ほどいた社員の日々や週間の行動予定などの確認を一日たりとも怠ったことがないという。よほど基本動作を徹底したのだろう。創業来、黒字を続ける経営基盤を築き上げた。
 2023年12月に2代目を継承した長男の山本慎社長(52)は、
「役員から新入社員まで全員が一丸になり、良い緊張感の中で責任感を育んできた。こうしたたゆまない日々の積み重ねで創建ブランドを創り上げることができたと自負している。累計7500以上に及ぶ顧客の思いを一つ一つ形にしてきた経験は、何事にも代え難い財産です」
 創業精神を引き継ぎながら40周年を「第二創業期」の出発点に位置付ける。
「時代のニーズがどこにあるのか洞察し、そこに事業を合わせていく工夫、変わる勇気を持つことが大切と教わってきた」
 県央に位置する東広島を重要拠点に据え、本部移転のプロジェクトを推し進めた。21年に開業した複合施設「ライフ&カルチャーマーケット L/C」はリフォームやインテリア、エクステリアまでワンストップで提案できるようにした。衣食住を巡る多様なイベントも開く。幅広い顧客との接点づくりに生かすとともに人材の確保、育成にもつなげているという。
「本部と複合施設でしっかりとした営業体制を構築。支店を置く広島や竹原、三原、福山エリアに波及効果が生まれると見込んでおり、徐々に成果が見えてきた」
 24年の供給数250戸のうち、東広島は97戸の実績を挙げる。21年立ち上げたブランド「創建リフォーム」は定期イベントなどで認知度を高め、売上高11億8000万円を計上。家具販売は法人営業にも取り組み、1億4000万円を売り上げた。
 誰もが意見を出しやすい職場環境にも心を配る。役員とワンオンワンで面談をする機会を年数回設ける。新卒・中途採用を合わせて期末までに35人増のグループ総勢200人を計画。若手の役員登用も進める。高々と〝創建イノベーション〟を掲げ、第二創業へ踏み出した。

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