特集 2026.06.16

新規利用者生み出す図書館

 くつろぎながら本と親しめる工夫がふんだんにあり、机の上の持参した飲み物でのどを潤せる。新中央図書館は従来にない環境を整え、幅広い年齢層や利用者層を呼び込んだ。移転前の入館者数は年間で約30万人強だったが新館は4月単月で25万6000人を記録し、貸出利用券も年間2000人から同月だけで7000人分を発行。いろんなタイプの椅子を約500席備え、自習可能な150席弱のうち126席が予約できる。

 子どもと青少年向けの8階は軽飲食できる休憩スペースやベビー休憩室も設け、広島を多角的に学べる9階は観光需要の誘発にも貢献しそうだ。予約制のビジネス相談室も設け、起業・創業のサポート体制を敷く。

 広島駅に近く、商業施設とのシナジーも期待される。駅周辺は高度医療拠点の整備や新アリーナ構想の進展も待たれる。路面電車が駅ビルへ乗り入れた8月は都心部の紙屋町・八丁堀地区の消費がプラスに転じた。集積力を楕円形の都心づくりに継続して生かせるか。〝そこに行く理由と目的〟の集積と回遊性の連動が街のポテンシャルを高める鍵を握る。

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