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SDGsの取り組みと中小企業の人事戦略
はしおか社会保険労務士事務所
橋岡 雅典 所長
今年も待ちに待った野球シーズンが到来しました。それと同時にこの時期は、企業経営に関わるさまざまな法改正があります。今年の主なものは中小企業へのパワハラ防止法の適用拡大、育児介護休業法改正など です。暖かくなるこの時期は改正があることを意識し、内容を理解してしっかりと対応する必要があります。
その法改正の背景をひも解くのは、「SDGs」です。持続可能な社会を目指す趣旨ですが、「すべての人に健康と福祉を」や「働きがいや経済成長も」など、近年の法改正に関 わる項目が多く含まれます。言葉は聞いたことがあっても「何から取り組んだら良いか分からない」という経営者は多いのでは。2月と3月に「SDGsと人事戦略」と題して講演すると、「取り組みの方向性が理解できた」という声が多く寄せられました。関東・関西の企業も参加されましたが、やはり広島に比べて取り組みは進んでいるようです。6月に基礎編や応用編のセミナーを開催予定です。この機会を逃さず御社の人事戦略に生かしてもらいたいです。
今年は公立高校の入学試験にSDGsに関する問題が出題されました。SDGsを学んだ学生が皆さんの会社に入社してきます。その時、彼らには御社の姿がどう映るでしょうか。「なんだ、何もしていないの」「SDGsウォッシュ(うわべだけの取り組み)じゃないか」と思われるようでは離職につながりかねず、新規採用も一層厳しくなると思います。
企業にとって、社員を〝人財〟に育てる仕組みが欠かせません。そのために教育訓練や人事評価の重要性がますます増しています。それらの仕組みと連動した同一労働同一賃金に対応する賃金設計、働き方改革推進など全てがSDGsに関連します。
カープも若手選手が育ち始めています。最後に優勝してから4年。「育成のカープ」にはそろそろ本領を発揮してほしいものです。人はすぐに飛躍的に成長するものではなく時間がかかります。日々の失敗から改善を学び、繰り返し実行することで成長します。そこには上司の役割も重要になります。大きく変わる時代だからこそ、人財に育てる仕組みづくりをSDGsと合わせて考えるべきです。社内制度を見直しませんか、持続可能な会社であり続けるために。
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