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選手インタビュー新井体制で捕手専念 攻守磨き、チームの要へ
広島東洋カープ
捕手 坂倉 将吾 選手
新井監督体制の下、昨季からキャッチャーに専念する坂倉将吾選手。正捕手として120試合に出場し、打率2割6分6厘、12本塁打の成績。11月には初の日本代表を経験した。日南キャンプ前の1月27日に今シーズンの意気込みを聞いた。
-現在の状態はいかがですか。今のところ、順調に練習に取り組めています。(昨年の経験を踏まえて)いろんな意味を持つキャンプになるので、いい状態で入れるようにしたいです。
-昨年からキャッチャーに専念されています。苦労したことはありますか。申し訳ないんですけど、シーズン当初はチームのことを考えられなかったです。正直、自チームのピッチャーと対戦打者に集中し過ぎて、チーム状態にそこまで気が回っていなかったですね。がむしゃらな一日一日でした。
-その中で学んだことや印象深いことはありますか。 昨年コーチに就任された石原(慶幸)さんからキャンプ前に「ミスしてもいいから練習通りにやりなさい」という言葉を掛けてもらいました。どれだけ練習を重ねても、試合では状況が違ったり、緊張やプレッシャーだったり、いろんなことが重なると普段通りに体が動かなくなってしまいます。とにかく「練習でやってきたことを意識して行動する」ことの大切さをたたき込んでもらいました。
石原コーチだけでなく、藤井(彰人)ヘッドコーチや會澤(翼)さんなど、いろんな人に話を聞いた1年でした。たくさんミスをしましたし、恥ずかしい思いもしました。あの試合やあの場面が重要だったというよりは、こうしたミスを含めた全てのことがすごく勉強になったと感じています。
打席の「入り方」、特に頭の整理など「ピッチャーに対する入り方」を意識しています。打席の中で何をしたいのか、何をするべきなのかを整理できていれば、ある程度、想定に近い打撃結果につながると思います。ちょっとでも迷いがあったり、目標や目的のない打席が増えると、そこからどんどん悪循環に陥ってしまいますね。
(キャッチャーという)ポジションのせいだけではないと思うんですけど、シーズン当初は自分が打てなくてもチームが勝てば良いという「逃げ道」をつくってしまったように思います。気持ち的にバッティングに向き合えてなかった部分があったかなと。
前半戦の打撃不振の要因は少なからず、こうした打席での迷いがあったからだと思います。
毎年、「交流戦が鍵を握る」と言われてきたチーム状況の中で、5割で終われたことはかなり大きかったと思います。僕の成績や気持ちの面もチームの雰囲気に引っ張ってもらったという感覚です。
打撃面で高い目標を持って打線の核となれるように
(同大会には)シーズン同様、「がむしゃらに頑張る」という気持ちで臨みました。あの場面(1アウト満塁)は良い精神状態で打席に入れて、初球から思い切って振りにいけたのが良い結果につながったと思います。ただ外野の頭を越えなかったのは昨季らしかったなと。1年間、どうもすっきりしない打撃内容が続いていたので。
(国際試合の決勝戦という)大きなプレッシャーが掛かる場面で、こうした打撃ができたのは良かったなと思いますし、その後の(巨人・門脇誠選手の)サヨナラ打で優勝できたことは大きな経験になりました。
今季は打撃面で高い目標を持って、打線の核となれるように頑張りたいです。反面、(キャッチャーとして)守れないと試合に出る意味がないと思っているので、まずはキャンプやオープン戦でしっかり守備を鍛え直します。昨季の後半ごろから少しずつできていることを、もっと高確率で試合で再現できるように意識して取り組んでいきたいです。
-最後にファンへメッセージを。昨年はセ・リーグ2位に終わり、(選手は)みんな悔しい気持ちを持っています。選手の力だけでは難しい時に、ファンの皆さんの応援は本当に力になります。今年もたくさん応援をしてもらえるように全力で頑張ります。温かい声援をよろしくお願いします。
(ライター 西本 恵)
プロフィール坂倉 将吾1998年5月29日生まれ、千葉県出身。捕手、右投左打。日大三高から2016年ドラフト4位で入団。持ち前の打撃センスで21年には打率.315をマーク。23年から捕手に専念。
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