広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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コラム
ムロオシステムズ 原発の廃炉技術持つ独企業を買収 世界展開し3年後に売上高100億円目指す
呉市発祥のムロオシステムズ(東京、潘忠信社長)は原子力発電所の廃炉関連事業や、超高温原子炉燃料のTRISO技術を活用した次世代クリーンエネルギーの開発に乗り出す。9月、ドイツに本社を置く原子力エンジニアリング大手企業NUKEM(ニューケム)テクノロジーズ エンジニアリング サービスの主要資産を取得し、買収手続きを完了した。金額は非公表。来年に日本法人を設立し、福島県の浜通り地区にR&D(研究開発)センターを構える予定。経年化した原子力施設の解体・撤去や廃棄物の処理・処分、跡地の有効利用に必要な作業などを数十年かけて行う「廃止措置」を世界中で展開していく。
みどりHD、ビルメンテで海外再進出を計画
ビルメンテナンスの第一ビルサービスなど19社で構成する、みどりホールディングス(中区大手町、杉川聡社長)は、2024年6月期の連結売上高が前年比38億円増で過去最高の243億6591万円となった。中核のビルメンテナンスや不動産収入が安定しているほか、不動産関連企業のM&Aを積極的に展開。今期は海外でも初めて計画し、同270億円超を計画する。
県が売上100億円規模の中堅企業育成に注力
広島県は2024年度から新たに地方経済をけん引する中堅企業を育成する「ネクストリーダー創出支援事業」を始める。売上高数十億円規模の企業3〜5社を対象に、地場経営コンサルティング会社の協力で経営者や管理職へのヒアリング、課題抽出、現場視察などを行い、成長に向けた中期経営計画の策定をサポートする。運営はひろしま産業振興機構(産振構)が担当する。
シンギが食品の特殊凍結機を移動実演し拡販
食品パッケージ商社のシンギ(中区南吉島、田中友啓社長)は9月、食品のおいしさを損ないにくい特殊凍結機「プロトン」を載せるテスト車両を運用開始した。食品工場や飲食店、セントラルキッチンなどに出張。冷凍〜解凍を半日程度で試してもらい販売につなげる。人手不足や観光客増加などを背景に凍結機の需要が高まっており、2025年3月期はプロトンを含む食品関連機械全体で5億円の売り上げを目指す。また凍結機の提案を機動的に行うことで、主力のパッケージ商品の新規顧客開拓も図る。
フィル・エ・クチーレ 新駅ビルに生活雑貨の新業態や基幹店
衣類やキッチン用品などの生活雑貨店を全国展開するフィル・エ・クチーレ(安佐南区毘沙門台2-42-25、宍戸俊文社長)は、来年3月24日に開業するJR広島駅の新駅ビル「ミナモア」に「ドゥ・セー」とベーシック&アクセントの新業態「ビーアンドエー」を出店する。
アンドピリオド その場でふるさと納税できるマルシェ
ITで1次産業を支援するアンドピリオド(大崎上島町中野、藤中拓弥社長)は、来場者がその場で同町にふるさと納税できる、現地決済型システムを活用したマルシェを開く。第1弾としてJR広島駅北口2階のペデストリアンデッキで10月19、20日に予定するほか、12月までに山口県周南市を含む計3回を計画。手軽に納税と返礼品のやりとりができる点を強みに、全国の自治体へ横展開を目指す。
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  • 日本プラント設計が開始 脱炭素プラント向け解析業務
  • 起業家表彰で選出 ビーライズとマテリアルゲート
  • 10月24、25日開催 ひろしまIT総合展
  • 広島県が新規メンバー募る オープンイノベ社会実装作戦会議
  • 広銀がベンチャーファンド設立 総額20億円、広島VCが運用
  • 三宅本店が発売 千福「にごり酒」
  • ウェルネスエックスアジア(東京) 五日市駅北口にピラティスジム
  • 白牡丹酒造が発売 新酵母の爽やかな清酒
  • ベラミステーション 医療・介護向けHP作成サービス
  • 警備のリライアンス社 「健康と命を守る経営」 働き方や職場改善で成果
  • 熊野筆の晃祐堂 11月からDX本格始動
  • 中小企業経営革新計画 8月は2件を承認
  • ハーストーリィプラス 食の座談会の参加社募る
  • 広告会社エフツー リフォーム戦略設計室設置 集客・営業・工事の向上支援
  • ネクストビジョンが新ソフト 帳票データ抽出など簡略化
  • 大東建託グループのキマルーム 電子申込・契約サービス刷新
  • ひろしま産振構 ベトナムビジネス視察団 現地IT最大手など訪問
  • 広銀など7行で自動車産業支援 11月に「市場予測セミナー」
  • 山口大学大学院技術経営研究科 4月入学の社会人大学院生を募集
  • 中本造林4億円私募債 広銀が地域貢献型受託
  • 山陽レックの私募債 もみじ銀寄付型受託
  • 広島青年会議所 25年度の役員を決定
  • 9月の県内倒産 2カ月ぶりに件数増
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ピックアップ
ムロオシステムズ 原発廃炉技術持つ独企業を買収
                       

呉市発祥のムロオシステムズ(東京、潘忠信社長)は原子力発電所の廃炉関連事業や、超高温原子炉燃料のTRISO技術を活用した次世代クリーンエネルギーの開発に乗り出す。9月、ドイツに本社を置く原子力エンジニアリング大手企業NUKEM(ニューケム)テクノロジーズ エンジニアリング サービスの主要資産を取得し、買収手続きを完了した。金額は非公表。来年に日本法人を設立し、福島県の浜通り地区にR&D(研究開発)センターを構える予定。経年化した原子力施設の解体・撤去や廃棄物の処理・処分、跡地の有効利用に必要な作業などを数十年かけて行う「廃止措置」を世界中で展開していく。
 ニューケムは1960年に設立し、廃止措置技術などで世界的に高い評価を受けている。ドイツで最初の商業用原発の廃炉を成功させ、現在も5基の廃炉プロジェクトを抱える。カールシュタイン・アム・マインという地域にある同国初の原発の跡地に本社を構えており、その廃炉と原状復旧も手掛けた。 続きはこちら

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話題のお店を取材!
70’s 80’s / 松本 剛志 DJ店長

リバイバルでZ世代にも人気が出ている70〜80年代の昭和歌謡を流すバー。アメリカンダイニングバー・ケンビーズ2階を改装し、新店舗として10月5日に開店した。
「もともと山口百恵など70年代アイドルの歌が好きでよく聴いていた。会社員で東京勤務の時、昭和歌謡のレコードをかける居酒屋があり、皆が曲に合わせて振りを付けて一緒に歌ったりして盛り上がる様子に、こんな店が広島にあればとずっと思っていた。今回オーナーから改装の話を聞き、コンセプトを提案して賛同してもらった」
 壁には当時を知る世代には懐かしいレコードジャケットを並べ、約4000曲を用意。アナログレコードの温かみのある音でリクエスト曲をかける。自家製クラフトビールやフードなど、1階と同じメニューを提供する。
「昭和歌謡は音楽と共に歌詞も味わい深い。BGMとして雰囲気を楽しんだり、曲を聞いた頃の思い出話をさかなに飲んだり。また、異なる世代の会話のきっかけになればうれしい」

INFORMATION
  • ◆住所:中区大手町2-9-13 2階
  • ◆電話:082-249-6201
  • ◆平均予算:2000〜4000円
  • ◆座席数:34席
  • ◆営業時間:午後6〜11時半
  • ◆定休日:日・月曜
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経営者が語るスポーツ「愛」
ダイビン運送 / 山本 洋司 社長

廿日市市永原に事務所を構え、建築資材などを運ぶユニック車に特化し、中国5県をカバーしています。初代社長の父が熱狂的なカープファンで、マツダスタジアム建設の際には会社で寄付に協力。内野スタンドを覆う屋根に取り付けた太陽光パネルの資材の運搬も担わせてもらいました。
 実は新井監督は、県立広島工業高校機械科の3年間、クラスメートでした。その当時から体格が良くてオーラがあり、明るい性格でクラスの人気者。練習で常に走っていた印象の厳しい野球部では、実力と人望が買われて4番キャプテンとしてチームを懸命に引っ張っていた。彼が監督に就任した時は同級生として本当にうれしかったですね。
 年1回の運送会社の集まりでは、パーティールームで観戦することがひそかな楽しみなのですが、今年はなんと優勝を決められた9月28日の巨人戦で、屈辱の胴上げを目の当たりに。宿敵の胴上げを見るまいと帰る人やブーイングが多いのかと思いきや、阿部監督のスピーチまでしっかりと目に焼き付けるファンが多かったのが驚きでした。
 今季は9月の大失速で悔しい結果となりましたが、終盤までCS進出の可能性を残し、私たちファンをドキドキさせ、楽しませてくれました。来季に向けて首脳陣には、今のカープに必要な「真の4番バッター」を育ててほしい。新井さん、今シーズンお疲れさまでした。来年こそは優勝を奪回してほしい。

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記者が注目する話題|こぼれ話
地域の食材が一番

そんなんあるん、知らんかった、とは言わせない。広島県の総力で地域の魅力を全国へ、世界へ。県産食材や地域に根付く食文化を広め、次代へつなぐプロジェクト「おいしい!広島」が10月2日、キックオフした。広島を元気にする熱い思いを込め、さまざまなイベントを展開する。 
 生産者の高齢化や担い手不足のほか、気候変動による食卓に届く農水産物の変化などに向き合ってきた県農林水産局が中心となって、昨年のG7サミットを契機にプロジェクトを立ち上げた。
 まずは県内14市9町に根付く食の魅力を磨き上げることから始めた。そして生産者や飲食店、ステークホルダーに県民も総出で地域の魅力を発信し消費の輪を広げていく。誇りと自信を持った生産者を増やし、新たな商品やサービスも生み出しながら好循環させていく狙いだ。
 生産者の実情を知る同局販売・連携推進課の諫山俊之課長は、
「広島が世界中から注目されるG7開催の前と後、国内外から多くの観光客が訪れる。県産品をアピールする絶好の機会を逃す手はない。初めて広島を訪れる人にも県産の農水産物を手に取ってもらいたい。飲食店を巻き込みながら昨年2月に立ち上げたプロジェクトを起点に広島の食の魅力を売り出す」
 食材として食品スーパーなどで買い求めるだけでなく、商工労働局とも連携してプロの料理人の手で新たな〝おいしい〟を生み出しながら、地域それぞれの魅力を地域の人に〝推し〟てもらう。
 広島の耕作地は急傾斜地が多く、作業効率はあまり良くない。農林業センサス(2020年)によると耕地面積や販売額などが規定以上の農業経営体は10年前に比べ38%減の2万2290。うち個人の自営農業者も減少をたどり2万人超。65歳以上が83%を占め、平均年齢72.1歳。
 耕地面積は20%減の2万8979ヘクタール、しかも規模別で1ヘクタール未満と1〜5ヘクタールの面積が全体の60%以上。23年度の漁業経営体は10年前に比べて23%減の1945。就業者数は33%減の2672人。一方で、カキ類養殖の経営体は8%減の286に対し、養殖面積は平均で34%増の8603平方メートル。総面積は246万平方メートルと全国一を誇る。農業、漁業共に一経営体の規模は次第に大きくなる傾向を見せる。
 このプロジェクトは〝おいしい〟が県民の誇りになり、広島のブランドイメージを醸成し高めていく。県内外から多くの人が集まり、交流人口を拡大、地域の経済活性化をもくろむ。キックオフ当日、瀬戸内のさかな、広島の酒、広島和牛など地域色豊かな食材に、飲食店や企業が三者三様に工夫を凝らし、新たな市場を生み出そうと虎視眈々。
 〝おいしい〟でつながり、地域に元気をもたらす。湯﨑英彦知事は、その旗振りを県民一人一人が担ってほしいと訴えた。地元では当たり前にあるものが誰かの推しになり伝わり、いつの間にか価値が高まり、みんなが潤う。長年ホテル業界で活躍し、11年に「現代の匠」に認定された全日本司厨士協会中国地方本部県本部の澤村収二会長は、
「収穫してすぐに調理して食べる。これが一番おいしい。家庭菜園を楽しんでいるが農家のプロにはかなわない」
 地域の食材が一番。これに調理の技が重なり、地域の応援が欠かせないと言う。おいしい広島ブランド、人を呼び込み国内外へ飛び立て。

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