1975年、両親が「鳥串一代」を開店し、18年前に継いだ時に屋号・内装を一新した。内装デザインは鳥串一代の時にアルバイトをしていた縁から、懇意にする建築家の谷尻誠氏が手掛けた。薄暗くてバーのような雰囲気の焼き鳥屋は当時斬新で珍しく、女性客が約6〜7割と多い。
「幼少期からこの店で過ごして将来は継ぐものと思い、20代はあえてアジア、伊・仏など洋食屋に勤め、あらゆる料理を勉強。〝はみだしメニュー〟と称し、鶏ささみカマンベールチーズなど、洋と串を掛け合わせた独自メニューも提供しています」
鮮度を一番に考え、安芸高田市高宮町の鶏肉を仕入れる。タレには江田島のタママス醤油を、塩は高知の天然塩を使うなど、2代目独自のこだわりを出す。鶏皮の味噌煮込みは両親の味を引き継ぎ、人気の定番メニューという。
「長く店を続けるためには、日々の積み重ねが大切。鶏料理と向き合い、変えないものと変えていくものとを見極めながら、試行錯誤を続けたい」