熊野筆事業協同組合(熊野町中溝、組合員76社、竹森臣代表理事=竹宝堂社長)は6月から〝筆使う人〟の募集を始めた。書、画、化粧筆など用途を問わず、筆を使う様子を捉えた動画を作成し、SNSを通じて筆の魅力や楽しさを発信していく。昨年は〝筆作る人〟の伝統工芸士13人を紹介する冊子などを作成。今回は産地振興を掲げた2029年度までの5カ年度事業計画の一環で、熊野筆が経済産業大臣指定を受けて50年を機に、筆類全体の伝統的工芸品指定を目指す。
募集は自他薦、年齢、職業、ジャンルなど一切不問。書や画、化粧だけでなく友禅や漆器などの工芸品、将棋の駒、鯉のぼりなど日本文化を支えてきた筆ならではの特性が生きる、あらゆる場面での撮影を想定。自作動画の応募も受け付ける。8月29日までの第一次募集は熊野町内に呼び掛ける。5カ年で150本を目標に同組合インスタに上げる。経済産業省の2025年度伝統的工芸品産業支援補助金を活用する。