相続・事業承継支援のメビウスマネジメントサービス(南区大須賀町、松田浩生社長)とAIサービス開発のファイミー(東京)は、事業承継計画の作成を支援するAIツールの開発を進めている。本年度中に事業を担う(社)アトツギ支援センター(仮称)を共同で表記所在地に設立。帝国データバンクの調査によると、広島県の後継者不在率は全国平均の52・1%を5・5ポイント上回っており、対応が待ったなし。士業や保険代理店などの加盟事業者に提供し、中小企業経営者の計画的な承継を後押しする。
松田社長が社団の代表理事を務める予定。ツールは経営理念、事業内容、財務状況、後継者の有無や承継意向などの質問項目に入力すると、AIが企業価値を試算し、親族や従業員への承継、第三者承継(M&A)のそれぞれの場合で最適な承継シナリオを立案。承継準備を行わなかった場合のリスクも見える化し、取るべき行動を勧めるほか、事業譲渡に必要な企業概要書も作成する。ファイミーが開発を主導。メビウス社は事業承継支援で培ったノウハウを提供するほか、士業などを含めた支援の枠組みづくりを担う。加盟事業者は特別な知見がなくても承継の相談に乗れるようになる。