広島、福岡で修行を積み、11月12日に京橋川沿いのビル1階にのれんを掲げた。自身のつながりや紹介で、1月末までは早々に予約で埋まった。松﨑崇店主は、
「瀬戸内の魚を中心に、ネタにひと手間加えて提供する江戸前の仕事で仕立てたい。お客さまと向き合い、毎日が勝負の連続です」
ネタは当然のこと、しゃりへのこだわりも強い。庄原産など信頼する特定の農家の米を仕入れ、季節やコメの状態次第で、洗い方、浸水時間、水量などを細かく調整。魚の味が最大限引き立つように仕上げる。うま味やコクが特徴の赤酢を使い、〝しゃり切り〟を客前で披露。舌で味わう前に、炊き立てのコメと酢の香りから楽しんでもらう。メニューは1万1000円からのおまかせコースだけ。5㍍を超える奈良の吉野ヒノキの一枚板を配したカウンター9席。ゆったりと過ごしてもらえる空間づくりに注力する。
「愚直に、誠実に、まじめに。最後の細かいところまで手を抜かず、誰にでもできることを誰にもまねできないレベルまで高めるために日々精進していく。最高のおもてなしでお迎えしたい」