菓子製造販売のカクマル堂が運営する甘味処。先代の祖母の高齢などを理由に、2008年に半世紀続けた喫茶営業を閉店。以降は看板メニューの宇治金時やぜんざいを百貨店などに卸していたが、本社を中区堀川町から上八丁堀に移し、1月16日に約15年ぶりに飲食店を再開した。
「22年5月に経営のバトンを引き継ぎ、祖母の店への思いと、幼い頃から親しんだ味を次世代につなげたいと決心。営業再開を喜んでくださるお客さまも多く、毎日が充実しています」
縮景園近くのビル1階約70平方メートルを貸借。40代以上の女性客が中心だが、あんバタートーストやパフェ、抹茶ラテなど若者を意識したメニューもそろえ、あんこの量り売りも始めた。
「食べ物はできたてをすぐに味わってもらうのが一番。人と人とのご縁の大切さをかみしめながら、愛される店づくりにまい進します」
3月に創業120周年を迎えた。いずれは純和風の喫茶店を開きたいと意気込む。