貝好きが集まるカウンター6席のすし店。注文を受けて殻を割るため鮮度は抜群。歯ごたえの良さや、種類ごとに異なる香りも楽しめる。春は年間を通じて種類が最も豊富な季節で、常時13種類ほどを扱う。
「仕込みの時に殻は割っておくのが通常。直前に割ると手間はかかるが、最高の状態で貝を楽しんでもらえる。貝専門を掲げる店でも、これだけの品数と鮮度を保つのは珍しいと思う」
流通量の少ないオオミゾ貝や北海道産の特大ホタテ貝「潤帆(じゅんほ)」などが旬を迎える。殻で流通しにくいトリ貝も5月から仕入れが始まる。ホタテは薄切りせずに提供するなど食べ応えにもこだわる。常連からは〝貝を食らう〟と評されるほどだ。
「まずその見た目の豪快さに驚かれることも多い。北海道や日本海側などの生産者を直接訪ね歩き、仕入れルートを開拓してきて今がある。首都圏を含めた県外からの常連客も多い」
4月から、午後3時以降は要望の多かったアルコールの提供を始めた。