広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    日本製鋼所広島製作所長に就任 / 青山 雅之 氏
    NEWSな人
    国や自治体へ宿泊業の現状訴え 法人向けテークアウト弁当開始 / 相生館 小田 昭貴 社長
    5月に創業80周年 完全放牧で〝おいしさ〟追求 / 砂谷 久保 宏輔 副社長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
みにくらぶ五十棲 / 五十棲 加奈 ママ

重厚でシックな雰囲気の会員制ラウンジ。10月7日に12周年を迎える。五十棲加奈ママは、
「連日の報道で不安な毎日を過ごされていることと思います。その中でたくさんのご心配のお声をかけていただき本当にうれしい。昨年から続くコロナ禍の脅威の中で、流川も元気がなく、疲労の色が濃い飲食業界。この日を迎えることができたのはお客さまのご愛顧があったからこそ。感謝の気持ちでいっぱいです」
 カウンターとボックスに加え、個室も用意。
「人生でこんなになってしまうなんて。一番悲しいのは、愛しいお客さまへの送別ができないこと。そしてただただ皆さんに会うことさえかなわないことです。新たな生活様式に変わっていく世の中についていけなくなり、自分との戦いではありますが、この影響をマイナス面だけで捉えず、水と緑の町広島で、もう少しお仕事させてもらおうと思っています。一日も早くコロナ禍が収束し、平穏な日々が戻りますように。心の底から『乾杯』ができることを楽しみにしております」

    INFORMATION
  • ◆住所:中区胡町3-14 アーバン胡館2階
  • ◆電話:082-542-0050
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
ちゅピCOM / 浅井 幹夫 社長

カープと同じ1950年に私も生まれ、幼少期は父親に連れられて西区観音の広島総合球場へ。ものすごい人で、父に肩車されて見ていました。途中で帰りたくても、混雑で球場を出られないので、外野側の石垣から飛び降りて場外へ。当時5歳で、野球観戦の思い出は恐怖と共にありました。ナイター設備が整った旧広島市民球場が完成したときは、本当に感激しました。
 中国新聞社に入社後、経済部に所属していた1975年、カープが初優勝し、バーゲンや大売り出しを取材。本通から流川の一帯が朝から晩まで酒臭かったのも、良い思い出です。
 カープと1番深く関わったのは、新球場建設に当たり、私も担当に加わって音頭を取った2004年の「平成のたる募金」。球団存続の危機にも直面し、広島のマスコミ業界が先頭に立って盛り上げました。結果、市民から約1億2300万円もの巨額の寄付金が集まり、企業・自治体にも波及。まさに、市民のカープ愛を感じた出来事でした。
 旧ひろしまケーブルテレビ社長に就き、14年からウエスタンリーグの生中継を始めました。現在は首都圏を含む16局でも放送しています。現在のちゅピCOMでは、中断なくカープの全試合を見られるのが最大のメリットで、年々契約が増えています。
 個人的に注目するのは坂倉将吾選手。ルーキーで受賞した年のファン感謝デーで私がプレゼンターを務めました。がちがちに緊張して握手する姿が初々しかった彼が今では身体も一回り大きく、たくましくなった。さらなる成長と活躍に期待したい。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
響き合う絵と音楽

見る絵と、聞く音楽。本質的に相容れないように思えるが、画家のアンリ・マチスは「一枚の絵は統御されたリズムの配置」と語り、晩年、版画集「ジャズ」を発表。ジャズの即興性からインスピレーションを得たという。
 ひろしま美術館は10月24日まで特別展「シダネルとマルタン展」を開く。親しみやすく美しい作品を描いた最後の印象派といわれるアンリ・ル・シダネルと、彼の友人画家で公共建築物の装飾画も多く手掛けたアンリ・マルタンの二人に焦点を当てた特別展は国内初めて。共に19世紀末~20世紀初頭のフランスを中心に活躍した。
 身近な自然や周囲の日常に詩情を見いだし、精霊とおぼしき女性像、農民の働く姿などを、印象派の表現を取り入れた豊かな色彩であらわす。あたたかな日差しやたそがれの薄明かりにつつまれた、穏やかながらも神秘的な感覚を呼び起こす作品群は改めて、日常の大切さを見る人に問い掛けてくる。
 同美術館は2005年から毎月1回、土曜の午後に本館ホールでミュージアム・コンサートを開く。街の喧けんそう騒を離れて、楽器の奏でる響きは心地よい。美術、音楽ファンを魅了するひとときになっているようだ。同特別展に合わせて10月2日、ジャズスタンダードを中心にサックス、ピアノ、ベースによる演奏会を予定していたが、コロナ禍で中止になり、来年以降、改めて開く予定という。
 クラシックを中心に年間プログラムを組む美術館から指名されて、同コンサートに登場するプロサックス奏者の藤井政美さん(54)は、広島を拠点に都内をはじめ全国規模で演奏活動し、CMやレコーデイングなどのほか、ジャズ講座の講師も務める。東京出身で、早稲田大学在学中にジャズ研究会に所属。
「10代の頃、ラジオから流れてくるジャズのとりこになった。親に頼み込み、サックスを手にして無我夢中。即興で吹くとみんなの心が弾む。世界中どこにもジャズファンがおり、利害関係のないところで仲間が増える。ジャズは世界の共通言語。国境を越えて共感が広がる。仲間と語り、直ぐにでも演奏を始めることができる楽しさ、自由な時間は格別です」
 大学を卒業後、サラリーマン生活を送り、転勤で広島に赴任。これが人生の転機になった。すっぱりと退職。コンパクトにまとまった街の雰囲気や気取らない人情、住み心地の良さが好きになり、東京から広島に拠点を移してジャズ奏者のプロの世界に飛び込んだ。こうして築いた人との関係は時がたっても瞬時に響き合うことができると言う。いまはコロナ禍で演奏活動も制約されているが、収束後、久しく会話が途切れている国内外の友人との再会を楽しみに、広島の街の広報活動も務めたいと意欲をにじます。
 産業、経済、そして歴史を土台にして芸術や文化、スポーツなどが街の個性、香りを放つ。広島市内には同美術館ほか県立美術館、現代美術館の3館があり、今季はさておき、カープがある。サンフレッチェ、バスケットの広島ドラゴンフライズのプロスポーツチームのほか、広島交響楽団もある。こうした広島の日常こそ、何より大切ではなかろうか。

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