広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    マリーナホップ跡地の運営受託へ / 谷本 勲 氏
    NEWSな人
    創業10周年、グループ10社に 女性活躍・起業支援を加速 / クリエイティブラボ 赤井 友昭 社長
    県の里山グッドアワード大賞 地域の児童数100人を目指す / 100プロ(大内林業 取締役) 大内 良三 代表
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
ミユキ茶房 / 牟田 英代 店長

宇品・千田廟公園から南へ続く御幸通りに建つ、古民家をリノベーションした喫茶店。レトロ感のある店構えだが、2月24日にオープン1周年を迎えたばかり。牟田英代店長は、
「祖父母宅がある小さなころから親しんできた通りで、空き店舗が増えて寂しかった。下町感のある面白いエリアなので若い人が来店して活気が出ればと出店を決めました」
 名物は手作りコロッケで、週替わりでカニクリーム、カレーなど4種類を用意する。コロッケに総菜を盛り合わせたランチのほかにテークアウトがあり、近所のファミリー層から年配者まで訪れるという。市内の焙煎所に依頼したオリジナルブレンドのコーヒー、クリームソーダ、ベニエ(揚げ菓子)などのスイーツも用意している。
「夜の営業ができるようになったらお酒も出したい。今、店舗の裏側に喫茶の待合やテイクアウト用のデッキスペースを整備中。イベントなどにも活用する計画です」

    INFORMATION
  • ◆住所:南区宇品御幸5-12-4
  • ◆電話:082-215-4927
  • ◆席数:現在は10席程度
  • ◆平均予算:1000円
  • ◆営業時間:午前11時〜午後7時
  • ◆定休日:火曜(不定休あり)
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
脇地運送 / 金子 武司 社長

当社が冠スポンサーとなり、3月29日〜9月23日の毎週火〜金曜にRCCラジオ番組「脇地運送プレゼンツ Veryカープ!ハイライト」が放送されます。午前6時36分からの2分間と早朝ですが、初実施の昨年は予想外に聴取者が多く、取引先からも反響があって驚きました。
 山口県で生まれ育ったため、もともとはテレビ放映される巨人のファンでしたが、広島に移り住んでからは一気にカープファンへ。旧市民球場で往年の野村謙二郎選手のサヨナラ本塁打が勝利を決めた試合で、スタンドの盛り上がりに心を動かされました。当社のお客さま(荷主)や取引先もファンが多く、一緒に観戦するとより深い関係が構築できて有意義です。毎年100〜150部のカープカレンダーに社名を印刷し、お客さまや社員に配布。昨年は数が足りなくなるほど好評です。
 数年前のファン感謝デーで、球団指定の松山選手ら5人からサインをしてもらえるイベントに当選。一押しの菊池選手のレプリカユニホームの背面に所狭しと選手名が並んでいます。とてもうれしい出来事でした。ただ、肝心の菊池選手が指定対象外だったため、真ん中のスペースは今も空けておき、チャンスを待っています。
 プロ球団は地域活性化の面で大きな存在だと思います。当社は西区草津港に本社を構えており、サンプラザがホーム拠点の広島ドラゴンフライズの後援会(法人会員)に加入。サッカースタジアム建設の企業寄付にも協力しました。市中心部のにぎわい創出の起爆剤になってほしいと願っています。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
新しい広島のシナリオ

歴史をのぞき、未来図へのシナリオを描くと、いま何をなすべきか、将来のあるべき姿が見えてくると言う。
 本誌の懸賞論文「10年後の広島の自動車産業のあるべき姿」で最優秀作品に選ばれた寺田高久さん(67)の提言を抜粋し紹介したい。(要約)
「自動車からモビリティ、そしてMXへ」あらゆる経済活動の根本には移動がある。それが廃れることはない。移動は永遠だ。いま自動車と呼ぶより、多様化したドローンやロボットも含めて、幅広くモビリティと呼ぶ時代が迫っている。そのモビリティに関する革新的な潮流を、ここでは「モビリティ・トランスフォーメーション」(以下MX)と命名しよう。MXに特化した新しい町おこしを行い、広島全体が自動車、ドローン、ロボットを生産する「MX特化都市域」となるよう、産業転換を仕組もう。
 のっけから未来図を示す。本論から離れるが、シナリオ法を採用した理由の一つは、未来の社会環境が現在の延長上にあるとは限らない。逆に10年前、リーマンショック後の世界同時不況でデフレ経済に突入。東日本大震災で原発停止が相次ぎ脱原発、脱炭素の流れが世界的に加速。デジタル化の流れも大潮流になった。最近ではパンデミックで人流が停止。一つの契機で関連する事象が連鎖することなど誰も予測できなかった。だから科学的手法では不連続に起こる変化の予測は困難。
 二つ目の理由は、ニーズ掘り起こしからマーケットの課題が発見され、新ビジネスが編み出されるメカニズムが必ずしも上手くは機能しない。そんな予測が完璧にできるはずもない。まして「MXやMX特化都市域」などへの道筋は予測不能だ。課題を発見した時、すでに手遅れになっていることが多い。ビッグデータをAIでリアルタイムに解析し、データドリブンな対策を立案するデータサイエンスの時代に変わりつつある。
 マツダブランドの国内シェアは4%。4%には4%の矜持(きょうじ)があり、スパイスの利かせ方があると言う。自動車産業のあるべき姿を想像し、その姿を現状と比較して差異を明らかにし、将来の姿を予測できれば道筋は自然と見えてこよう。その意味で本稿は今後の自動車産業のあり方をバックキャストし、コンセンサスを醸成するツールである。
 オープンイノベーションにもつながる毛利の三子教訓になぞらえ、「地域の要となる自動車メーカーがまさか愚行を演じるとは思わないが、もしそんなことになれば広島の街が破綻する」とズバリ。 
 次の四つを提言する。①「策略と変化への即応」戦国時代にも似る競争と提携が繰り広げられ、合従連衡も避けられない。その仕掛けは三子教訓に倣うべきであり、はかりごとは計画的、組織的にされるべきだ。②「イノベーションの重視」自前主義も大事だし過去の成功体験も大事だ。より大事なのは地域にエコシステムを整備し、社外人材や異業種を取り込んでイノベーションを起こす。③「新たな興業」を支援する。④「あらゆるコラボレーションへ」産学官金はもちろん、起業家やスタートアップ企業も含めたM&Aも交え一致協力しよう。 
 新しい広島の姿を描く提言の全文を専用サイトに収録。ぜひ読んでいただきたい。

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