広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    九州一の英進館グループ入り / 森藤 啓 氏
    NEWSな人
    上級SUV市場へ初投入 ラージ商品群CX―60 / マツダ 商品本部 和田 宜之 主査
    己斐支店を新築移転 残り7店計画、年2店ペースに / 広島市信用組合 山本 明弘 理事長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
MYspazio(マイスパジオ) / 岡本 将治 店主

岡本将治店主が腕を振るう創作料理中心の居酒屋。5月で3周年を迎えた。
「知り合いが知り合いを呼び、そのつながりのおかげで周年を迎えられた。尊敬できる仲間たちに恵まれ、ありがたい」
 企業勤務を経て、大学の頃から描く飲食店開業の夢を42歳でかなえた。
「他店で修行せずに独立した人は珍しいのでは。だからきちんとした店の料理というより家庭料理。それを目当てに、酒を飲まずに晩ご飯を食べに来る人も」
 一番人気は鶏エビ餃子。セセリとモモのミンチにエビ、ニラを混ぜ込んで焼き上げ、ポン酢ラー油やレモスコに付けて食べてもらう。鶏料理の人気店からレシピをもらった「肉みそ」を使うジャージャーシリーズのご飯物も定番だ。余暇で釣った瀬戸内の魚がメニューに並ぶことも。毎日40品目ほどで来店客をもてなす。肩肘を張らず、自分らしい店づくりを楽しむ。

    INFORMATION
  • ◆住所:中区堀川町2-12 再会ビル2階
  • ◆電話:082-245-3460
  • ◆席数:カウンターとテーブルの計16席
  • ◆平均予算:3500円
  • ◆営業時間:午後6時〜
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
部屋店 / 松田 弘 会長

プレー経験はありませんが、中学生の時にテレビゲームにのめり込み、野球が大好きになりました。当時のゲームに収録されていた12球団の全投手の全ての持ち玉(変化球)を丸暗記するほど。社会人となった今も、友人と捕手の配球や監督の采配をあれこれ言い合う時間がたまりません。
 最近は何と言っても、日本球界の復帰先に広島を選んでくれた秋山翔吾選手に注目しています。入団が決まってすぐにホームユニホームをインターネットで購入してからワクワクが止まりません。7月12日の本拠地デビュー戦では真っ赤に染まったマツダスタジアムの独特の雰囲気からか、結果は4三振。はやる気持ちを抑え、日本の「年間最多安打のタイトルホルダー」を応援します。佐々岡監督は3番打者として固定する方針ですが、私の理想の打線は1番・秋山選手、2番・菊池涼介選手、3番・坂倉将吾選手。安打製造機からチーム一の勝負強い打者に初回から打順が巡るので、私が対戦投手だったら気が休まりませんね。そこに調子が上向いているマクブルーム選手、ケガからの復帰が待たれる西川龍馬選手・・・。こんなぜいたくなラインアップを夢見ています。
 林晃汰選手も「推し」です。昨季は100試合以上に出場し、10本塁打を放つなど将来性は大きい。一軍で使い続けて成長を促せば、同じ左打者の村上宗隆選手(東京ヤクルト)に引けを取らない逸材になると信じています。
 カープへの希望、願望を語り出したらキリがありません。とにかく強いカープを応援したいので、佐々岡監督の下、一丸で戦い抜いてほしい。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
二つの技術を重ねる

5月に開業した安佐市民病院(安佐北区)の2〜5階エレベーターホール壁面を、グラスビーズを編み込んだ鮮やかな内装アート作品が飾る。横長で大きさは3×1メートル。多彩な色合いのビーズや他の素材も組み合わせ、さまざまな色柄を表現。朝方や夕方、見る角度によって光を反射し、その表情を変える。患者の治癒力を高め、その家族や病院スタッフに安らぎを与えてくれるヒーリングアートとして創作された。
 ビーズ業界の常識を覆す、画期的な技術が組み込まれているという。これまで手作業で刺しゅうし、小物やアクセサリーなどを作っていたが、同作品は全てミシンによる自動化で完成させている。
 簡単ではなかった。ビーズを製造するトーホー(西区)と、刺しゅう機メーカーの二つの技術が重なり、開発に成功。同病院の壁面はその苦心を隠し、人の心を和ます。トーホーの山仲巌社長は、
「紀元前から続くビーズの歴史が変わったと言っても過言ではない。われわれは直径わずか2ミリのガラス製ビーズを寸分の狂いもなく造る。刺しゅう機械でビーズを高速で刺し、多様なデザインを表現できるようになった。病院や福祉施設、駅や空港などのターミナル、公共建物や商業ビルなどのインテリア、サイン・ディスプレー業界向けにビーズの需要を広げていく大きな可能性を示した」
 7〜8年前、刺しゅう機メーカーの問い合わせが発端だった。中国製などのビーズは直径や穴の大きさなどが不均一なため機械刺しゅうの試みが行き詰まり、そこでトーホーに相談があった。形状にほぼ誤差のない最高級品質の「Aiko Beads」を造り、世界のオートクチュールブランドから依頼を受けるなど品質に自信はあった。
「半信半疑だったが、実現したら面白そうだという期待感もあり、先方の要望に応え続けた。当初は既存のビーズを試したが、なかなかうまくいかない。最終的には専用品を開発することに決めた。求められたのはコストと精度の高さ。そのバランスを取るのに苦労した。完成させたビーズは通常品と直径はほぼ変えず、穴の大きさを広げた。つまりガラス部分が薄い。当然割れやすくなり、製造工程の難易度は上がる。これを実現できる技術力が誇りだ」
 創業者の故・山仲一二さんは「打ち込め魂一粒に」をスローガンに、品質にこだわり続けた。1000℃を超える溶解炉で溶かした40センチほどのガラス棒を、中央に空気を送り込みながら約40メートルまで引き延ばす。出口にたどり着くまでに冷え、2ミリに切断して完成する。製造工程はおよそ30に及ぶ。その日の気温や原料の状態を判断し、調合や引っ張る速度を調整するなど、経験に裏打ちされた職人の技が現場を支える。
 2020年に専用の刺しゅうミシンが完成した。ミシンを導入した全国の刺しゅう店と連携し、営業に乗り出そうとした矢先、新型コロナ禍に遭遇。主力取引先のアパレル業界に甚大な影響を及ぼしたが、安佐市民病院の実績を皮切りに、機械刺しゅうによるビーズの新しい市場を探る。
「建て替えが進む広島駅など地元のランドマークに採用を働きかけ、広島の街をビーズで彩りたい」

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