広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    ネッツトヨタ広島社長に就任 / 奥原 宏一郎 氏
    NEWSな人
    安芸高田にグランピング プールやサウナで差別化 / 広田造園 廣田 昭 社長
    岡山中心部にラウンジ開く 瀬戸内作家のアート展示 / アデリンルメテ ル・メテ・アデリン 社長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
焼肉 東海 五日市店 / 富永 英生 マスター

五日市コイン通り西側に店舗を構える。店内の壁は常連客の寄せ書きで埋め尽くされており、にぎやかで活気のある雰囲気。富永英生マスターは、
「ハーレーやクラッシックカーが趣味でお客さんと話すのも大好きなので気軽に話しかけてほしい。先代があみ出した秘伝の味付けハラミ『テンシオ』が名物。口にした人だけが味わえる幸せをぜひ確かめに来てください」
 元板前で、味見をするだけで、調味料の配合などが分かる。とんこつをベースに、牛すじのだしなどを加えた「東海ラーメン」やうどんなども人気という。
「お客さんから『このラーメンは東京でも勝負できる』と太鼓判をいただきました。水と同じように、コロナ禍で一度止まってしまった人の流れは、急には勢い付きません。国が経済にかじを切ったので、今後テレビなどには、人々の気分が上がる報道を期待。何に遠慮することもなく、食べて飲んで楽しい時間を過ごせる雰囲気をつくってもらいたいですね」

    INFORMATION
  • ◆住所:佐伯区五日市中央1-2-42
  • ◆電話:082-218-0340
  • ◆席数:22席
  • ◆平均予算:5000円
  • ◆営業時間:午後5〜10時
  • ◆定休日:月曜
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
ウォーターポイント / 小早川 克史 社長

飲料水自販機の製販ほか、宅配水や水道関連事業を手掛け、今年で創業50周年を迎えました。
 小学生からカープファンで、野球のルールを知らないのに赤い帽子を被って登校。一番印象深い試合は1980年の日本シリーズ第7戦です。悲願の日本一を達成した前年同様、近鉄バファローズとのマッチアップは3勝3敗で最終戦に勝ったチームが優勝という展開に。当日は多くのカープファンが運命の一戦のチケットを求める中、運良く生観戦できました。試合は衣笠選手の2ランホームランを含む8得点の猛攻で2年連続の日本一に。少年ながら何ものにも代えがたい興奮と感動を味わいました。
 社長となった今は、会社を上げてカープを応援。佐伯区湯来町の工場では毎年3月に草津八幡宮の宮司さんを迎え、安全祈願とカープの優勝祈願をしています。スラィリーが来てくれたこともあり、従業員みんなが大喜びでした。10年ほど前から、その湯来工場で生産する宅配水「カープ応援水天上山」を販売し、契約者に抽選でカープのチケットをプレゼントしています。 
 そのほか、東京の拠点ではフットサルのプロチーム「立川アスレティックFC」などに所属する13選手を正社員として雇用。練習時間を考慮した勤務形態とし、自販機のメンテナンスなどを担ってもらっています。マイナースポーツは一流選手でも年俸が低く、バイトなどで生計を立てることは珍しくない。安心して働ける場の提供がパフォーマンス向上につながり、ひいては子どもたちに夢を与える手伝いにもなれば本望です。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
柔しく剛く

長引くコロナ禍が経営を直撃し、どう対応したのか、多くの教訓を残す。商いの在り方を見直して転機とした会社もある。宝飾・時計販売の新川(安佐南区相田)はグループ6店で独自のブランディングを展開し、これまでの殻を破る作戦に乗り出した。
 むろん顧客目線の原点は変わらない。どうすれば一番喜んでもらえるのか。顧客の憧れをカスタマイズできるセミオーダー式を採り入れた。工藤清恵社長は、
「ブランディングからデザイン、製品化を任せることで接客の最前線にいるスタッフのやる気が高まり、顧客層を広げていく」
 宝飾品のリフォームやリメイクの需要が増え始めていることに着眼し、その専門店も構想中だ。コロナ禍によって経営の視野を広げ、新たな発想へつなげたのだろう。
 時代の流れをつかむ感性に磨きをかけた。インスタなどSNSで海外も含め、さまざまなデザインのジュエリーを目の当たりにする若い人向けに、その憧れに限りなく近づくカスタマイズの技術、発想に目線を転じ、若いスタッフのモチベーションを大いに刺激した。みんなで店舗運営を盛り上げていく自信と勇気をつかんだ姿が何よりうれしいと言う。
 SPA(製造小売り)に力を入れている。水晶産地で宝石加工を地場産業とし国内唯一の公立ジュエリー専門学校のある山梨県甲府市の一流職人との出会いがあり、新たな挑戦を後押しする。
 工藤社長の実父、新川清次会長が創業し、業歴50年を超える間にグループ6店舗に成長。メーカー商品のほか、製造直販ブランド「NR」を看板商品に、催事や招待旅行などを通じて固定客を増やしてきた。
 主に60代以上の女性を顧客とし、地域に根付く宝飾店の地歩を築いたが、コロナ禍に危機感が募った。いま何をすべきか。社員に不安を与えてはいけない。現状を変えなければいけない。日夜考え続け新たな挑戦を決意した。 
 昨年夏、東広島市の西条本店の店長が40代へと若返ったのを機に、思い切って各店オリジナルのブランドをスタート。比較的に手薄だった20〜50代に照準を合わせたことが呼び水になり、次々グループ店へ波及した。
「ティファニーやブルガリといった揺るぎないブランドにかなうわけがない。当社のブランドづくりは顧客の要望をすくうことから始める。大手メーカーからの受注が減り苦境に立つ甲府市の宝石加工産業を維持し、職人さんの技術を守り育てる。そうして当社のブランドを育てる相乗効果に期待している」
 工藤社長もジュエリーデザイナーでオリジナルブランドを持つ。デザイン性の高い〝蒔絵(まきえ)ジュエリー〟を新たな市場に投入する構想も描く。
「加工技術が進歩し、蒔絵や螺鈿(らでん)をガラスの洋食器にも施すこともできる。コラボすることで日本の伝統技術が新たな魅力を放つジュエリーの市場を広めたい」
 海外市場も視野に入れる。各店では順次、オンラインショップとインスタにアップする態勢を敷く。
 「柔(やさ)しく剛(つよ)く」スピリッツを貫く。柔軟な心とやり抜く意志。出身校の安田女子大学建学の精神をうちに秘める。

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