広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    呉商工会議所の会頭に就任 / 若本 祐昭 氏
    NEWSな人
    11月に創業70周年 事業と経営の次世代基盤創出 / ミウラ 上野 弘幸 社長
    昨年12月に社長就任 前のめりで挑戦続ける / 三保電機 西原 裕治 社長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
自然食cafe&bar ゆらり / 宮原 勇太 店長

昨年8月にオープンしたオーガニックレストラン。むささび農園(東広島市)の無農薬米、山根酒店(安佐北区)の有機しょうゆ、無投薬や放牧の牛・豚肉など、ほぼ全ての材料を無添加や農薬・化学肥料不使用でそろえる。
「外食や市販の食品には信じられない量の添加物が含まれている。有機野菜や昔ながらの製法の調味料で病気にならない体をつくってほしい。オーガニックは薄味の印象があるが、素材や調味料のうまみを生かしてしっかり味付けしています」
 無添加食品は保存期間が短く、すぐ切って冷凍するといった工夫を凝らす。子どもに食べてもらいたいと、ハンバーグ、唐揚げ、カレーといったメニューをそろえ、酸化防止剤不使用のワインなどアルコールも充実させた。
「食の安全に関する情報発信拠点を目指し、専門家を招いた添加物などの講座も不定期で開催。さまざまな社会問題についてお客さま同士で自由に話してもらう月1回のイベント『ゆらりナイト』も好評です」

    INFORMATION
  • ◆住所:中区大手町5-10-19
  • ◆電話:082-569-4878
  • ◆席数:31席
  • ◆平均予算:昼1000〜2000円、夜3000円
  • ◆営業時間:午前11時〜午後9時半
  • ◆定休日:日曜
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
金村建設 / 金村 慎一 社長

子どもの頃から野球好き。体が弱かく部活に参加はできませんでしたが、高校時代に極真空手で体力づくりに取り組んだ。そのかいあってか最初に勤めた西濃運輸では軟式野球部に所属し、2年間ピッチャーとしてマウンドに立ちました。そのころアマチュア時代の佐々岡前監督の投球を見る機会があり、球のキレに〝プロになる人の球は違う〟と驚かされたものです。
 父の要請で実家の電気通信工事会社へ入り、1993年には今の会社を設立。旧市民球場の年間指定席を取り、社員みんなで観戦に繰り出していました。2000年から4、5年間は本当に苦しい時期で、社員数は3人まで縮小。その後、経営計画を立て直して再起を図りました。私も現場で共に働きながら、当時若かった社員が育ってきたのを感じています。22年9月にはカラー舗装事業を始め、社員を12人から18人に増やして今では10〜70代まで各年代がそろった。新しい顔ぶれでさらなる成長を目指したい。年間指定席はありませんが、昨シーズンは約20回観戦。取引先に誘われ、ベンチの様子が見える三塁側前の方に座れたことも。上司も部下もなく一体で応援していると交流が深まり、仕事への活力にもなります。
 今年は新井カープ誕生1年目。監督の幼少期、夏休みに私の祖母が営むパン屋に来ていたのがちょっとした自慢です。Bクラスから這い上がるスタートラインとしてがむしゃらでフレッシュな野球を期待しています。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
新しい目的をつくる

被爆の翌々日にはすでに己斐町−天満町間という一部であるが、市内電車が動き始めていた。電車の早期復旧は萎縮しがちな市民に大きな活力を与えた(広島新史より)。
 1912年の電車開業から110年。前身の広島瓦斯電軌を分離した広島電鉄設立から80年の歳月は広島の産業発展と戦後復興、都市開発などの動きとも重なり、市民と共に歩んできた。5月のG7サミットの各国首脳やメディア関係者に路面電車で広島を体感してもらいたいが、街中を走るその姿も強く記憶に残るに違いない。電車に乗ろうと広島を訪れる人が増えるのではなかろうか。
 これまでに路面電車は幾度か存廃の岐路に立った。椋田昌夫社長は「その時々に人の踏ん張りがあった」と話す。6代目社長の奥窪央雄さんはモータリゼーションが加速した高度成長期に路面電車廃止の危機に直面し、ちょうどその頃に電車部長の辞令が出たものの「電車の葬式を出す役なら断らせてください」と反発。しかし廃止になれば退職するまでと覚悟を決めた。電車軌道敷内への車の乗り入れをめぐる問題も発生していたため、県警の担当課長と共に路面電車が主幹交通のドイツを視察するなど奔走。その結果、車の乗り入れ禁止につながり、電車を守った。
 奥窪さんからバトンを受けた7代目の大田哲哉社長は就任早々、電車の新造に力を入れた。広島の街並みが次第に都市の風格を備えていく中、車両の近代化に着手。97年にデザインを一新した3950形を皮切りに、5年間で3両連接16編成・2両連接12編成を相次ぎ導入し、都合100億円を投入した。
 2003年に国産車両の開発に乗り出した。05年に「グリーンムーバーマックス」5100形の運行を開始。その後も5100形の遺伝子は現在に受け継がれており、広島の路面電車の礎となっている−など先輩にまつわる話を振り返った。
「被爆で電車123両のうち108両が全焼・破損し、支柱の破損で架線に甚大な被害が発生した時、怯むことなく運転再開に向けて徹夜で頑張り抜いた諸先輩と市民の協力があったことへの感謝の気持ちを忘れてはならない。先輩から後輩へと引き継いできた〝広電スピリッツ〟をさらに次の世代へつないでいく使命がある」
 いま広電の歴史に残る大事業が進展している。広島駅ビルの建て替えと広電の路面電車が乗り入れる2階広場の整備事業は20年12月に着工し、25年春の完成を目指す。路面電車乗降場は駅中央口や新幹線口改札と段差なくつなげ、乗り換えしやすくする。広電乗り入れに伴って生まれた空間やビル1階を生かし、バス乗降場を増設するほか、ビル直結駐車場(約500台)と北西側に別棟駐車場(約400台)も備える計画だ。
 この広島駅南口広場の再整備事業は市、JR西日本と共同で取り組む。
「完成と同時期に駅前大橋ルートの供用を始める予定だ。JRからの乗り換え距離と時間が短縮できるのに加え、経路変更や巡回ルートの整備によって市が提唱する駅と八丁堀・紙屋町をつなぐ楕円形都市づくりを推し進める効果が期待される。時代が求めている公共交通の役割は何か。新設した地域共創事業部を窓口に地元企業や行政を巻き込んで広島都心会議を設立。これまでにない新しい目的をつくっていきたい」

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