さまざまな和風肉料理をコースで提供する割烹料理店。その日一番良い状態の国産牛を使った焼き・蒸し料理を扱う。㊑KANが運営し、姉妹店では肉を使った天ぷら、すしなども提供する。ワインとの組み合わせを勧めており、グラスに注ぐ時に初めて空気に触れるようたるで輸入し、繊細な和食に合う種類をそろえる。
「赤身は太く切って焼き物にしたり、サシが多い箇所はだしと合わせるなど肉の良さを最大限引き出す。『圧倒的な料理のおいしさの追求』を目指して、毎日メニューの試作を重ねるなど飽きさせない工夫を凝らします」
前職では、料理人としてだけでなく店舗全体のマネジメントも経験。経営者として、料理以外でもおいしいと感じる店づくりを追求する。
「お客さまの満足度を高めるには、良質なサービス提供も重要。従業員が仕事に不満を持つと接客態度に出る。調理過程を短縮する機械導入や、短時間勤務でも満足できる賃金体系など、働きやすい環境整備にも力を入れる」
封筒の製袋加工や手提げ袋などの製造販売を営み、昨年10月に社長に就きました。
廿日市市出身で、実家の近くには大野寮。小学生の頃、登下校中に近くで選手が走っていると噂を聞きつけては、よく見に行っていました。大体は遭遇できませんでしたが。当時から緒方孝市選手のファンで、友達と公園で野球をする時にバッティングフォームをまねていました。
緒方選手の引退試合はテレビ越しの観戦でしたが、とても記憶に残っています。最終打席は、打った瞬間から全盛期にも劣らぬ全力疾走で駆け抜け、ヘッドスライディングでユニホームを泥だらけにする三塁打。けがに何度も泣かされた40歳の選手の引退試合とは思えないプレーに目頭が熱くなりました。翌年から私は広島を離れて大阪の大学に進学。慣れない環境で心細い中、何度も彼のプレーを思い出して勇気をもらいました。
一昨年のクリスマスには、家族で安佐動物園に行った時にたまたまやっていたカープのイベントに参加。運良く抽選に当たってサンタの帽子をかぶった遠藤投手と一緒に写真を撮ってもらいました。そのせいで娘は遠藤投手がサンタさんだと思っており、家族で応援しています。
今季は新井監督の新体制下で、緒方監督以来のカープらしい機動力野球の復活を期待。ハードルを上げず、まずは久しぶりにクライマックスシリーズに進出してほしいです。
大手の車メーカーでは考えられない手法を採用する。まだ開発段階だが「車体は黄色が好みです」「バッテリー交換の頻度はどれくらいですか」などとチャットに矢継ぎ早に意見や質問が書き込まれ、リアルタイムに返答する。
超小型EVモビリティーを開発するスタートアップ、KGモーターズ(東広島市)による配信動画内での視聴者とのやり取りの様子だ。開発過程の大半を動画投稿サイトのユーチューブで公開。チャンネルの登録者数は19万2000人に上り、秘匿性が高い情報を限定公開する月額790円の有料コミュニティーには300人以上が登録する。楠(くすのき)一成社長(40)は、
「今ではこのコミュニティーなしに開発はあり得ない。大手メーカーや部品関連のエンジニアをはじめ、全国から有益な情報がどんどん集まってくる。商品化したときの有力な購入候補者でもある」
開発中の車両は全長2.5メートル、幅1メートルほどの一人乗り。100キロ未満の短距離移動に特化して設計する。国内で最小の車両規格である「第一種原動機付自転車(ミニカー)」に該当し、車検は不要。家庭用電源で充電でき、一般の軽自動車の10分の1の維持コストで済む計算だ。
「呉市出身で学生時代に新聞を配達していたが、道が狭くて坂も多く、歩いて配っていた。住民も軽自動車のミラーをたたみ、タイヤの半分を側溝にはみ出してようやく通れるというありさま。その頃からすいすい動く超小型車両の構想を描いていた」
2005年に23歳で車両販売・修理会社を設立。軌道に乗せた後、18年に共同経営者に経営権を譲渡。車両やバイクをカスタムする動画配信チャンネル「くっすんガレージ」をスタートさせた。ユーチューバーへの転身に反対する人もいたが、決意は固い。カスタム車を制作過程から公開する動画はすぐに人気を呼んだ。2年後にグーグルジャパンから社会・文化・経済分野へ影響を与えた動画クリエーター101人に選ばれた。
相前後して配信内容をEVモビリティー開発に移行。今年1月に開かれた東京オートサロンでプロトタイプを発表し、全国のメディアで取り上げられる。
「ユーチューバーになったのは、影響力を得るため。資金力の乏しいベンチャーが事業を加速させるために不可欠な要素だった。実はオートサロンへの出展は一度落選しており、たまたま視聴者の方がスペースの一部を譲ってくれるという話になり実現した」
ネットワークの威力を痛感した。25年の量産開始を目指し、車両をリースで貸し出す実証実験の参加者を全国で100人募ったところ、5000人以上が殺到し、早々と受付を締めた。昨年12月には石油元売り大手のENEOSホールディングスの起業家支援プログラムに採択され、共創を開始。そのほか複数の有力企業とも商談を重ねる。
「ものづくり分野の資金調達は想定よりもずっと難しかったが、オートサロンで風向きが変わった。当社にとって広島にマツダを中心としたサプライチェーンがあることも相当重要だ。地場サプライヤーの協力を得て、日本で18番目の車メーカーを目指す」
海外進出も見据える。脱炭素化の世界的な流れを追い風に受け、ひた走る。