バルコムグループが飲食の新業態として5月10日に開いたシュラスコ(ブラジルの串焼き肉料理)店。約30年前に来日し、都内や神戸・沖縄などでシュラスコ店を立ち上げた。
「Jリーグ開幕の影響もあって1990年代にブラジル文化が流行し、渋谷に日本初のシュラスコ店が開店。私は93年に銀座の店でアルバイトから始めました。日本人の父がブラジルに渡り、イタリア人の母と結婚。私はブラジル生まれですが、父が呉市出身なので、広島出店の念願がかないました」
牛肉のランプ、イチボ、サガリなどのほか、豚肉など18種類のシュラスコメニューにサラダ・デザートブッフェが付く。ガーリック、塩、ソースなど素材に合わせた味付けを加えて専用オーブンで焼き、各テーブルを回り肉塊をその場で切り分けて提供する。
「ブラジルと日本の関係は100年以上の歴史がある。心待ちにしてくれていた広島在住の日系ブラジル人も多い。まるでブラジルに来たような、異国間あふれる楽しい場所にしたい」
南区大州に事務所を構え、SNSを使ったマーケティング支援などを手掛けています。
幼い頃、生粋のカープファンだった祖父と頻繁に市民球場へ足を運び気づけば私も鯉党になっていました。本格的な応援は小学校高学年から。休憩時間はもっぱらカープの話題で、達川選手のものまねが流行したことも。当時の野村・緒方・金本・江藤選手といった主軸打者の中でも特に好きだったのは前田智徳選手で、学校が終わるとよく友達と球場へ向かったものです。
今年の新戦力として、力強い直球が持ち味のサウスポー戸根投手のほか、ドラフト3位の益田・5位の河野両投手に期待しています。最近は不調気味の栗林投手をはじめ、ケムナ・松本・島内といった救援陣にいい刺激を与えてほしい。
新井監督も魅力的ですね。キャンプ期間中に2軍の野手全員を1軍選手がそろう天福球場に呼び寄せて合同練習を行うなど、歴代の監督以上に1軍2軍を問わず積極的に話しかけている印象が強い。まさに理想のリーダー像で、私もさまざまな役割・立場の人に目を配れるよう見習っています。4月16日のヤクルト戦で田中広輔選手が満塁弾を打った瞬間、選手より派手に喜ぶ姿がほほえましく、実に新井さんらしかった。就任1年目で試行錯誤の年になると思いますが、5年ぶりのCS進出に向けて泥臭く、がむしゃらに頑張ってほしい。そして数年後には胴上げが見たいですね。
5月の薫風に誘われ、19〜21日にG7広島サミットが開かれる。開催前と後で観光分野での誘発効果が期待されており、春先から街中でも外国人観光客が目立つようになった。ホテル、旅館をはじめ土産品やさまざまな食材を扱う業界、レストランなどの食事処もにわかに活況を呈している。3年、猛威を振るった新型コロナウイルスがようやく落ち着き、8日から「5類」に引き下げられたことと相まって、街が息を吹き返したようだ。
世界が広島に注目し、国際平和文化都市をアピールする絶好の機会。これと重なり、印象派を中心に国内屈指のコレクションを誇る、ひろしま美術館で開館45周年記念の特別展「ピカソ 青の時代を超えて」が開かれている。さすがはピカソ。上々の人気という。開館20周年のポーラ美術館(箱根)との共同企画で、ひろしま美術館にとって初の本格的なピカソ展になる。
2月4日から5月28日までの会期中に来館者5万7000人を見込んでいたが、5月9日で7万人を記録。その前日には、1978年の開館から通算700万人を達成した。世界最大旅行サイトのトリップアドバイザーでも美術館部門で上位ランキングに食い込み、5年連続の〝エクセレント認証〟を受ける。
20世紀最大の巨匠ピカソの生涯をたどる展覧会は、各館所蔵の名作を中心に国内外の作品群を加えた約70点を集め、制作プロセスに焦点を当てて創作の軌跡に迫る。20代前半の「青の時代」からバラ色の時代、キュビズム、新古典主義、シュールレアリスムなど、91歳の生涯で10万点近くもの作品を生んだ。旺盛な創作意欲は晩年まで枯れることがなく、多様で伝統を破壊する表現は鮮烈な光彩を放ち、いまなお世界中の美術ファンを魅了する。
1881年生まれのピカソの創作活動には戦争の影響も色濃い。スペイン内戦でナチス・ドイツの無差別爆撃による悲惨さを描いた作品「ゲルニカ」にインスパイアされた「キッズゲルニカ」を28日まで同館回廊に展示する。縦3.5×横7.8メートルのオリジナル作品と同サイズの絵を世界中の子どもたちが描くプロジェクトで、28年前にスタート。50を超える国で300点以上を数える。回廊には広島市内の幼稚園児らが制作した2点のほか長崎の高校生、ゲルニカ市やブチャ市の子どもたちの絵計5点を展覧する。ピカソが希求した平和は、G7の主要テーマとして世界へ発信される。
子どものように描くことを切望したという。変幻自在の作品を残し、紛争の愚かさを鋭く突く。同美術館の古谷可由学芸部長は、
「ピカソは〝大切なのは芸術家の作品ではなく、芸術家がどういう人間かということ〟と述べている。鑑賞者は、この芸術家が提示した見方や感じ方をどう受け入れるかにかかっている。意味内容を理解するかどうか、わかる、わからないではなく芸術家の見方・感じ方に共感するかどうかではないでしょうか」
広島銀行創業100周年記念事業として開館。被爆焦土からの復興を願って〝愛とやすらぎ〟に思いを込めた。これまで来館者数はほぼ数年刻みで100万人を積み重ねており、2040年辺りに1000万人を達成しそうだ。
広島がもっとも爽やかな季節にG7を迎え、終えて共感することがあったか、その後に問い掛けてくる。