明治初期建築の古民家で、作庭家の重森三玲が手掛けた庭園を眺めながら、フレンチを楽しめるレストラン。
「空き家になっていた桜下亭の素晴らしさを知ってもらいたいと、14年前に開店。和と洋のギャップとコントラストで、驚きや感動を味わってほしい。日本庭園を眺めながら引き戸を開けると、じゅうたんの上に白基調のテーブルと透明な椅子などモダンな空間が広がります。ここだけの雰囲気を存分に楽しんでください」
ランチとディナーはコースを各2種類用意し、2カ月に1度メニューを刷新する。県内の契約農家から届く採れたての野菜や、専属の目利き人が草津港で買い付ける魚介類など地物に加え、フレンチに合う欧州産の食材も空輸で仕入れる。
「四季折々の表情を見せる庭園に合わせて、料理にも旬の食材を取り入れます。これからの季節は一層赤みを増す庭の紅葉とともに、カモなどのジビエ料理を提供。五感を使って晩秋の趣を感じてもらいたい」
遊休地や空きテナントを賃貸ガレージとして活用する不動産コンサル・仲介業です。2010年の設立以降、主に広島市内で車・バイク合わせ約300台分のガレージを管理しています。
ドラゴンフライズの熱烈なファンです。私はバスケ未経験なのですが、現在大学4年生の次男が小学校でミニバスのチームに入ったことで興味を持ちました。その後、次男が広島皆実高校在学中に特別指定選手としてドラフラに帯同したのを機にプロの試合を初観戦。試合展開のスピード感や外国人選手の迫力に魅了され、一気に引き込まれていきました。
昨季はチャンピオンシップ初進出を果たしたものの、10月の今季開幕直後は苦戦が続き心配していました。月末頃から新戦力がチームになじんできたのか、11月にかけて6連勝。12月は強豪チームとの対戦が多く組まれているので、チームの真価が問われる時期になるでしょう。
一押しはエバンス選手。攻守両面で高い能力を持ち、バスケのIQが高いと言われる選手です。日本人ではセンスあふれるプレーが売りの中村拓人選手は高校生の頃から注目しています。
日本バスケは今年のW杯でアジア最上位となりパリ五輪出場権を得るなど、良い流れがきている。ドラフラもここから浮上し昨季以上の成績を残してほしい。そして将来は、広島のプロチームとしてカープに負けない存在感を放ってもらいたいですね。法人会員として応援しています。
地元のビルメンテナンスや警備業を精力的に引っ張ってきた、ひろしま管財(中区大手町)2代目社長の川妻二郎さんが8月30日に96歳で亡くなり、10月11日に市内ホテルでお別れの会があった。
ビルメン業は戦後間もない頃に事業として立ち上がり、日本にもたらされたという。同社は1954年に川妻卓二さんが創業。二郎さんは72年に社長に就任し、自社だけではなく、ビルメン業界の発展を考え、尽力してきた。
県警備業協会の第4代会長や県ビルメン協同組合の初代理事長、県ビルメン協会の第6代会長、全国ビルメン協会副会長、建築物管理訓練センター中国支部長などを歴任。ビルメン業の登録制度、ビルクリーニング技師制度などに対応すべく奔走した。関係行政へ協力を仰ぐなど自社はむろん、業界で働く人たちの地位向上にまい進。今日の業界の礎を築く一端になった、そのひたむきな姿に感謝の思いを抱く人は多い。
ビルメンという、新たな概念を日本に落とし込むには、多くの壁があった。
90年代に院内感染問題を契機に病院清掃の在り方が問われるようになり、急激な医療環境の変化に合わせて新たに院内清掃業界を創出しようという動きが出てきた。だが病院清掃の理想と現実のギャップは大きく、困難を極める。そこで医療関連サービス制度の新設に向け、自ら委員として動いた。
まずは病院清掃管理研究会を編成。清掃テキストの作成や講師の育成、講習会の実施など、社会的な評価に耐えうる学術的な背景を持ったシステム・マニュアルの作成を目指した。当時の全国協会には病院清掃に関するテキストひとつなく、イロハのイから書き出すしかなかった。
研究会では、ビルメン業の本質に関わる考え方を全員で共有。環境衛生を徹底することで、病院やビルの利用者に快適で衛生的な環境を提供し続ける〝川妻イズム〟を伝え続けた。
やがてその思いが実り、第1回医療関連サービスマーク認定申請は476社に上り、受託責任者講習会の受講者は定員を大幅に上回る1615人が殺到した。
こうしたさまざまな功績により、2004年に旭日小綬章を受章。記念してまとめた「川妻二郎のひとりごと80話」に「1万メートルの上空から眺める」と題した一節がある。知の巨人とも呼ばれた立花隆が米国の宇宙飛行士一人一人にインタビュー。彼らのその後の人生を追跡した本「宇宙からの帰還」(’89年中央公論社)に、多くの示唆を受けたという。
「シラー飛行士は、宇宙から眺めたらどこにも国境は見つからなかったと述懐し、宇宙から地球を眺めると、ものの見方が変わるようです。私が何か難しい壁にぶつかったときには宇宙飛行士よりかなり低いのですが1万メートルの上空から眺めてみようということにしています。些事(さじ)にも惑わされず何らかの結論が比較的早く得られるからです」
眼前に迫ると大きな問題に思えても、地球規模では些細(ささい)なことに過ぎないと説く。
現社長の川妻利絵さんは
「故人は会社でも家庭でも、とても穏やかな印象だった」
と話す。今日まで重ねてきた信頼をベースにビルメン業の発展に力を注ぐほか、女性の社会進出や高齢化社会に役立つ事業を立ち上げた。「利他」の精神で業界に貢献した創業者の遺志を心に刻む。