「焼肉馬場ちゃん」運営のアップドラフト(中区)が7月1日に開いた新業態。広島牛など県産食材を使う鉄板焼きとお好み焼きを提供する。
「広島を代表する2種類のお好み焼き(1320円)を用意。パリパリとした食感で酒に合う府中焼きは地元の方に、ふんわりと仕上げたキャベツをドーム状の卵で包み込んだ広島焼きは観光客を中心に人気です」
既存店の仕入れ網を生かし、品質や鮮度の高い広島牛を購入。赤身のうま味を感じやすいA4を基本に、リーズナブルな価格で出す。広島赤どり、地ダコ、祇園パセリといった地場食材をふんだんに使い、がんす、子持ちこんにゃく、花ソーセージといった地域ならではのメニューも充実させる。
ホテルで婚礼料理などの経験を積み、同社に入社。同店開業に先立ち、古巣で鉄板料理を学び直したという。
「町の洋食屋さんのような、地域で長く愛される存在を目指す。スタッフを丁寧に育成し、何を食べても毎回おいしいと思っていただける店にしたい」
前職のマツダではエンジニアとしてコックピット回りの開発に従事。その延長線で人と機械、さらに生活の関係をより良くしたいと、家具・家電のリースサブスク事業を2021年に立ち上げました。商品は全て新品で、新生活などライフステージに変化が起きている人たちに受け入れられています。
旧市民球場のバックスクリーンのスコアボードが手書きだったのを覚えている人たちもいるのではないでしょうか。そのCマークや選手名、点数を書いていたのは、私の父です。1辺1.5メートル以上の大きなボードに、感覚だけで正確に書いており、私はしょっちゅう作業場で文字の色塗りを手伝っていました。ある日、父親から試合中にボードの入れ替えをやってみないかと声をかけられた。バックスクリーンの中は真っ暗で狭く、風が通らずかなり暑かったですね。ですがボードのすき間から見える世界は別格。カクテル光線の中で球場全体が見渡せ、選手一人一人が輝いて見える特等席でした。昔の写真を見ると分かりますが、少しボードが傾いているのは、私のような人がいたからです。私が大学生の時にとうとう電光掲示板へと切り替わりましたが、近代的になったという反面、父の字を名残惜しく感じました。
現在はすっかりテレビ観戦がメイン。連敗が多くなり手探り状態だと思います。だからこそ新井監督がイメージする理想の野球を追求してもらいたい。そこにはきっと新たなカープ野球があるのではと期待しています。
トップの出処進退は自ら決するほかない。オーナー経営ならなおさらだが、周囲の人がトップに向かって退任を勧めることは難しい。辞めたいという気持ちが5分のときはまだ早い。6、7分ぐらいのときが丁度いい。8、9分になるともう遅いという。まるでトップの心境をのぞいたような、退任のタイミングを計った数字もある。フジテレビの日枝久取締役相談役は87歳で退任。取締役在任期間は41年に及んだ。未曾有の経営混迷のさなか、遅きに失したという声が多い。
退くときはいつか。年齢だけで割り切れるほど簡単ではない。心身共にかくしゃくとして人望が厚く、先頭で全軍を指揮する鋭気にあふれているか。政財界問わず、卓越したリーダーは得難い。
広島市信用組合(中区)理事長の山本明弘さんが6月で理事長在任20年。12月で80歳。誰よりも早く朝5時前に出社する。仕事が大好きだから毎朝3時半に目が覚めるという。まるで背筋に棒が入っているかと思うほど姿勢がピシャリ。さっさと歩く早足になかなか追いつけない。あのでかい声はどこにいても分かるほど響き渡る。
全国の金融界に精通する記者は山本理事長を「異端児」と評した。トップとして日々の食事や運動などの健康管理を徹底し、健康診断はほとんどAランク。同世代の人なら誰もが目をむく。
さらに業績が凄い。2025年3月期決算で22期連続増収を達成。全国の金融界で類がない。分かりやすいデータを上げると、
① 全国の254信用金庫と143信用組合のうち「格付けランキング」はA+(安定的)でトップクラス。
② 25年3月期「コア業務純益」は118億8500万円。全国の地銀・第二地銀98行と比べても堂々の52位。
③ 県内上場企業と比較した25年「当期純利益ランキング」はマツダ、中国電力、ひろぎんホールディングス、ローツェ、中電工、エディオン、中国塗料、エフピコ、イズミ、青山商事、ハローズ、福山通運、リョービ、ウエストホールディングス、ダイキョーニシカワに続いて16位に食い込む。
④ 26年4月に入る新入職員の初任給は大卒26万5000円。県内金融機関では最高額になり、中国地方では、27万円に引き上げた山陰合同銀行に次いで、2番目になる見通し。
人手不足のせいか、多くの企業が初任給引き上げに踏み切り、人材の獲得競争を繰り広げる。しかし同信用組合はいち早く12年前から段階的に初任給を引き上げてきた。今年度の新卒者募集には250人の応募があり、早々と目標の41人採用を決めた。
山本理事長は「女性を大切にする気風が職場にある」と胸を張る。女性職員194人のうち役付者は95人で49%を占める。男性職員195人のうち役付者112人で約57%の割合と比べて遜色がない。25年2月に初の女性副部長3人が誕生した。
女性は妊娠、出産があり、14年から今日までに88人が育児休業を取得しているが、休業からの復職率は96.1%と高い。およそ2年休む人が多いが、預金・貸金を中心にした仕事に変わりがないせいか、復職しやすい環境があるという。女性に優しい。
支店建て替えや待遇改善など働く環境づくりへ気配りを怠らない。好循環を創り出す発想など、次号で。