「お客さまが焼かない焼肉屋」をコンセプトに、令和7年7月7日にオープンした。黒毛和牛ほか広島県産豚、山口県の長州鶏などをそろえ、店主がそれぞれの肉に合わせた焼き加減で提供する。
「一般的な焼肉では会話に夢中になって肉が焦げてしまったり、焼くのに手一杯になる人がいたりします。当店では全員にゆっくり肉と酒を楽しんでもらいたい。私が焼いた肉はお客さま一人一人の前にある、炭やペレット入りの小さな七輪に。温かく、おいしい状態を長く保つ狙いです」
他に料理では里芋にレンコンと酒盗(カツオの塩辛)を混ぜた「大人のポテサラ」といった居酒屋メニューも。ドリンクは常備する日本酒5種やワインなどに加え、季節に合わせた銘柄がスポットで並ぶこともあるという。1階はカウンター10席、2階のテーブル席は最大14人が座れる。
「営業時間は午後6時から翌午前2時まで。がっつり食べるだけでなく3、4軒目で軽く、という方も歓迎です」
昨春に父の後を継ぎ、消防設備の点検、通信・セキュリティー機器の工事などを行っている。広島で生まれ育った私にとって、好きな理由を答えるのが難しいほど、カープは身近な存在。子どもの頃は当たり前のようにカープ選手になることを夢見ていた。
大学時代にテレビで見た一戦が印象深い。大ベテラン北別府選手が先発の試合で、前田智徳選手がセンター前フライを後逸して失点。その後のホームランで勝ち越したが「北別府さんに申し訳ない」と涙を流し、ヒーローインタビューを辞退した。ミスと真摯に向き合う様子は侍のようで男気を感じた。
現在は佐々木泰選手に注目。雰囲気や顔つきがどことなく前田選手に似ていて、立ち姿がかっこいい。打席にいるとやってくれそうな気がして期待してしまう。彼や二俣翔一選手ら、若手の台頭が楽しみだ。
新井監督は情に厚い印象。もう少しドライでも良いと思うが、調子が良くない選手にもチャンスを与え、成長のきっかけを与えようとする姿勢は共感できる。近い将来にリーグ優勝、そして日本一になる姿を見せてほしい。
白血病を患っていた私の兄が、当社社員や取引先、保育園の先生、保護者など多くの方の輸血協力で命を取り留めた経験から、父はいつも人に感謝し、人のために動き回っていた。私もそうありたいと、10年ほど前から地域のソフトボールクラブの指導員をしている。いつか生徒の中からカープで活躍する選手が出ればうれしい。
多くの蔵元を訪ねた。土地柄や気候、その地に伝わる物語を知り、さらに銘酒へ寄せる思いは募った。
〝日本の酒〟に特化した独自の成長戦略を描く酒類販売の酒商山田(南区宇品海岸)は10月1日、京王百貨店新宿店内に出店する。いま日本最大級のデパ地下へリニューアル中の西武池袋本店内に次ぐ都内2店目。新たな挑戦のチャンスをつかみ、日本の酒の底力をインバウンドに沸く都心から発信する。
蔵元やワイナリー400社以上の6000アイテムを扱う。市内4店と東広島、福山市、都内2店の計8店の直営ほか、大阪のエディオンなんば本店の酒売り場を運営。百貨店直営だった酒売り場を引き継ぐ新宿店は、海外のワインやウイスキーなどもそろえる〝世界の酒〟店をうたう。百貨店には卸さない蔵元も含め、83平方メートルの売り場に1000アイテム計5000本を置く。山田淳仁社長は、
「1日350万人が利用する新宿駅に直結した百貨店で売り場の専門店化はできない。人気の海外酒はむろん、当社ならではの品ぞろえと店づくりを期待されたのでしょう」
新宿店、年明け以降のリニューアルオープンを待つ西武池袋本店それぞれ3億円と5億円の年商規模を見込む。
酒商山田は1931年に創業。3代目の父親が病に伏し1989年に実家に戻る。当時の年商は約1億5000万円。借入金の返済金利に追われる厳しい状況だった。どう立て直すのか。翌年、日本の酒をテーマに〝存在価値のある会社を創る〟と決意。その後、ドミナントによる成長戦略、コラボやアライアンスによる業界の活性化など次々と新機軸を打ち出した。
日本酒の国内出荷量がピークの4分の1まで落ち込む逆風に立ち向かうように業績を伸ばしてきた。2027年3月期で初の20億円突破を見込む。新たな需要を生み出した決め手は何か。
「出荷量が増加傾向にあった〝特定名称酒〟に着目した。原料や製造方法等の違いで吟醸酒、純米酒、本醸造酒等に分類される。実働する酒蔵約1000のうち、95%以上が中小や個人の蔵。そうした小さな蔵のこだわりや情熱が、個性ある酒造りを支え、風土に応じた豊かな食文化を醸成する。互いを疲弊させるような価格競争から抜け出し、価値で競争することにした。日本の酒を伝えていく。使命が定まり、戦略の軸ができた。〝戦わない経営〟が可能になってきた」
戦わないために多店舗展開するとともに、選りすぐり銘柄を独自の日本酒シリーズとして全国の酒販店に卸す「コンセプトワーカーズ・セレクション(CWS)」を企画。蔵元と酒販店、ゆくゆくは酒米農家が共に潤う仕組みを生み出した。こうした〝異質化戦略〟が都心で勝負する実力を養ったのだろう。来年、新たに山形の秀鳳(秀鳳酒造場)、三重の半蔵(大田酒造)、山口の天美(長州酒造)など6銘柄が加わり、CWS参画蔵元は41蔵になる。
価値で戦う経営を軌道に乗せた。かつて数億円で推移した頃の売り上げは料飲店などへ卸す業務用が8割近く占めていたが、27年3月期決算で16%を切る見通しという。
6年後に控える100周年ビジョンに「独創的価値共創企業」を掲げた。働きがいのある職場づくりも進める。来年2月には新社屋も建つ。
「人を感動させる人生を生き切りたい」と先を見る。