広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

広島の経営者がおすすめするグルメやナイトライフのお店を紹介。

  • 2022年6月16日号
    のんびりな居酒屋 にじいろ

    オリジナルの黄身ダレ・ラー油ポン酢で食べる和牛タンしゃぶしゃぶなどが人気の飲食店。7月に2周年を迎える。磯野琢磨オーナーは、
    「コロナ禍でのオープンに周りから大丈夫かと心配されましたが、常連さんをはじめ多くの方々に支えられ何とか厳しい時期を乗り切ることができました。以前ほどではないですが、徐々に流川にも活気が戻ってきています」
     この道に進んだのは同じく飲食店を経営する兄の影響という。客と楽しそうに接する兄を見て、コミュニケーションを重視したアットホームな店をつくりたいと独立。「時間を忘れてゆっくり過ごしてもらえる空間にしたい。店名の『にじいろ』には和食や洋食など一つのカテゴリーや型にとらわれないという意を込めました」
    できるだけ客の要望に応えられるよう、メニューにない料理の食材もそろえる。

  • 2022年6月9日号
    テッラ・ナチュラーレ

    広島駅弁当が5月、金座街商店街の福屋八丁堀本店南側に開業した高級食パンを使うサンドイッチ専門店。1階の約100平方㍍に製パン工房と調理場があり、出来立てを提供。2階には飲食スペースを設けた。橋本京子店長は、
    「2020年にオープンした『道の駅三矢の里あきたかた』内の、高級食パン専門店やレストランなどの店長を入社1年目で任され、今回は内装や設計など新店の立ち上げにも関わった。愛される店づくりへ、期待に応えたい」
     総菜やフルーツ系など常時約20種類を用意。オリジナルソースなどを開発したほか、ミルフィーユカツやコロッケを店内で手作りするなど、約120年続く弁当業者の調理ノウハウを生かす。地産地消を掲げ、高宮産の熟成鶏や向原農園の卵、平田観光農園の果物・ジャムも使う。高級食パンも販売。「手作りにとことんこだわり、多くの人にそのおいしさを伝えたいと、価格は一つ350円前後に設定。『広島県産フレッシュいちごサンド』(410円)が人気で毎日品切れ状態。これからは旬のメロンを使ったサンドを始めます。手土産にもお薦めです」

  • 2022年6月2日号
    串かつ百州

    1月5日にオープンした串かつ専門店。基本のセットにお薦めの串を1本ずつ単品で提供する「お任せコース」と、串10本付き「百州コース」の2種を提供。素材の水分を閉じ込めて揚げるハイブリッド調理法でうまみを逃がさずジューシーな味わいと、衣のサクッとした食感を楽しめる。山田裕紀店長は、
    「ハイブリッド串かつは油分を40%カットしており、女性や脂質の摂取を減らしたい人でもたくさん食べられると喜ばれます」
     アルコールは約40種をそろえ、揚げ物に合うハイボール5銘柄や、ワインと合わせる女性も多いことから11銘柄を用意。好みに合う組み合わせを提供する。
    「会話から好みを探り、嗜好に合わせた串かつを出すこともあります。鰹をジェノベーゼソースに付けて揚げるなど、お客さんの声から新メニューが生まることも。何気ない一言に気を配り、全ての方に満足してもらいたい」

  • 2022年5月26日号
    鮨 栁がわ

    注文を受けてから殻を割る貝のにぎりが人気で、県外からわざわざ足を運ぶ客もいる。古賀順二店長は、
    「仕込み段階であらかじめ割っておくのが常識だが、その間に鮮度が落ちる。提供に時間がかかるが、殻の状態を見たことのないお客さまは多く、さらに新鮮な状態を味わえると喜んでいただいている」
     一緒に店に立つ栁川紀之店主が魚市場で毎朝見定めた魚介類を仕入れ、貝は常時8種類以上をそろえる。例えば、これからシーズンを迎えるトリ貝は殻がやわらかいために殻付きが珍しく、出回っている大半が冷凍物。生を食べられる店は珍しいという。これからサザエやアワビなども旬を迎える。
    「同じ貝でも産地ごとに殻の色や味わいが変わる。生やあぶりなど異なる食べ方も楽しんでほしい」
     広島三越の地下食品売り場の一角でカウンター5席。女性客が大半を占め、夜は持ち帰りが多い。一番人気の貝のにぎり珠玉(貝8、にぎり4貫)が9020円。

  • 2022年5月19日号
    Progress

    中区の新天地公園から至近のコーヒー店。まとわりつくようなミルクの余韻が楽しめるラテや、苦みの少ないすっきりとした味わいのドリップコーヒーを目当てに、若い女性も足を運ぶ。田中裕士オーナーは、
    「独特な酸味が苦手で全く飲めなかった20代中頃、当時勤めていたカフェでバリスタという仕事を知り、のめり込むように。凝り性な性格からか、〝コーヒー情
    勢〟を知りたいと訪れた東京で出会ったエスプレッソに感銘を受け、苦手な人も気軽に楽しめる店を開きたいと決心。苦み・酸味・コクのバランスが取れた一杯を求めて飲み会の締めに利用する人もいます」
     ニカラグアやエルサルバドルなどの生産者から直接仕入れた豆を自家焙煎。焙煎度合いや風味など客の好みをヒアリングして出す一杯を機にコーヒー好きになる人もいるという。
    「生産国や精製、抽出方法などで味わいが変わり、奥が深い。当店でしか飲めない一杯を提供できるよう、まい進します」

  • 2022年5月12日号
    広亭タナカ

    2021年11月に30周年を迎えた洋食店。創業者シェフの田中恒士さんが考案したデミグラスソースで作るたんシチューやハンバーグなど、3世代で楽しめる料理を提供。創業者の長女でシェフの前園文子工房長は、
    「デミグラスソースは野菜を炒めてチキンブイヨンで煮込んだものを濾こ すという作業を4回繰り返し、数日かけて作ります。予約なしでもわざわざ足を運んでくださったお客さまをお断りすることがないよう、十分な量の仕込みをしてお待ちしています」
     西洋のアンティークを取り入れており、フランス風のしゃれた内装で、4姉妹のうち3人が店に携わり、看板を守る。
    「飲食店はさまざまな方でにぎわうからこそ、お客さまにエネルギーを提供できます。長く愛されるためには、懐かしい老舗の味を守るだけではなく、変わり続けることも必要です。常によりおいしい料理、サービスを提供するために、今後も改良を重ねていきたい」

  • 2022年4月28日号
    おばんざい椿

    姉妹で営むおばんざい店。流川通りのフレイアビル1階突き当たりに店舗を構え、4月3日で1周年を迎えた。姉の田中水城さんが調理場を担当し、エビのチーズ春巻きやポテトサラダなど、旬の食材で家庭的な温かみのあるおばんざいを提供する。
    「料理が好きで本格日本料理や居酒屋、和食、焼き肉など、さまざまなジャンルを経験。料理に飽きがこないよう趣向を凝らしたメニューを月替わりで提供しています。肩肘張らず、おいしいお酒を片手にほっと一息つけるくつろぎのひとときを過ごしてもらいたい」
     予約なしで立ち寄れ、一軒目のほか飲んだ後のシメとしての利用も多い。テーブルや掘りごたつの個室に加え、カウンター4席を用意し、姉妹との会話を楽しみに訪れる常連が多いという。接客を受け持つ田中沙紀さんは、「姉の夢を応援しようと介護職を辞めて2年間、市内の有名店で経験を積みました。私たちもお酒が好きなので、ぜひ一緒に乾杯しましょう」

  • 2022年4月21日号
    肉匠こば

    2016年から営むA5ランク和牛専門の焼き肉店。小林基岐オーナーは高校卒業後に食肉卸に入社し、肉の解体に従事。その後、市内の複数の焼き肉店の厨房で経験を積んだ。
    「A5の中でもサシと赤身のバランスが良く、肉質が軟らかいメスを主に仕入れています。オリジナルのブレンド塩で肉そのものの味を感じてほしい」
     隠れ家のような店構えから記念日や接待利用が多く、シャトーブリアン入りの「肉匠コース」(7000円)などが人気。仕入れ網を生かし、カイノミ、インサイドスカートなど珍しい部位も扱う。和牛の原種で年2回だけ入荷する天然記念物の見島牛を楽しみに、随分前から予約する客もいるという。
    「肉の特徴や産地、お薦めの食べ方のほか、ビールからワイン、日本酒、ウイスキーまで豊富にそろえる酒から肉ごとに合うものをお伝えしています。心ゆくまで肉と酒をご堪能ください」
     テイクアウトの弁当も好調で、2月にオンライン予約を始めた。

  • 2022年4月14日号
    カフェ風車 アクア広島センター街店

    1974年の同センター開業時から入り、2年後に50周年を迎える。運営する三吉屋食品の三代目奥芝祥平社長は、
    「昔ながらの平たいホットケーキは約50年間、レシピも焼成に使う銅板も変わっていません。人気のオムライスやチョコレートパフェも同じ作り方です」
     能美島出身の祖父が戦後に大阪でかつお節屋を始め、大阪万博開催を機に飲食業に本格参入。65年、広島駅ビル開業時に喫茶風車を出店して広島で創業し、二代目の現会長が同センター街店などを出店。「昔ながら・懐かしい味」で、親・子・孫の3世代で楽しめるというコンセプトを守り続ける。
    「約40種類のパフェは全て、層の順番や材料の組み合わせが違う。非効率なオペレーションで、スタッフは覚えるのに一苦労ですが、家族やカップルでパフェを分け合うときに、味や見た目の違いも楽しめるように工夫しています」
     同店らしさを貫きながら、新しい試みにも取り組む。透明の容器の中にクリームやフルーツの層を重ねた「スイーツ缶」を、風車のパフェでアレンジして昨年末から販売開始。季節・イベントごとにメニューを考案し、持ち帰り・店内利用共に好評という。

  • 2022年4月7日号
    尾崎牛No.8

    3月18日にオープンした希少ブランド牛「尾崎牛」を使う焼肉レストラン。月70頭しか流通しないブランド牛を中四国で初めて一頭買いし、希少部位を「尾崎牛本日の特選部位8種盛」(2〜3人前、4500円)などで提供する。運営するダイヤホーム飲食事業部の下田聖也部長は、
    「独特の飼育方法でうま味が凝縮され、油の融解点が低く胃もたれが少ない。希少ブランド牛のさらに希少な部位を堪能できる」
     フレンチやイタリアンなどの一品料理にも力を入れ、6600円のコース料理も用意。元五つ星レストランなどで約20年経験を積んだワインソムリエの野村有希氏による熟成ワインとのマリアージュも味わえる。
    「焼き肉が目当てのお客さまが多いが、より尾崎牛の良さを引き立たせる料理やワインを多くそろえている。尾崎牛を食べたことのある人にも来店していただき、新たな楽しみ方を提供したい」

  • 2022年3月31日号
    麺鮮醤油房 周月

    広島電鉄の鷹野橋電停近くのつけそば店。北海道産小麦を使うちぢれ太麺が売りで、できたてを楽しんでほしいと店内製麺所で毎日仕込む。佐伯頼尚、松田諭オーナーは、
    「保存料や化学調味料を一切使っておらず、小麦本来の香りや甘みをダイレクトに味わえると好評です。つけダレに付けずに麺をそのまま食べる人もいます。ゴマを練りこんだ限定麺など、商品開発を自由にできるのも自家製ならではの強みです」
     しょうゆダレには熱処理をしていない絞りたての生揚げしょうゆ、さば節、いりこ、真昆布、ホタテ油を配合。メンマなどの具材にもこだわり、いずれも国産品を使う。
    「お客さまが気付かないところにまで手を抜かないことで、唯一無二の一杯が生まれると信じています。近年は裏メニューやスタッフの人柄など、SNSでの情報発信に力を入れ、来店頻度の向上につなげています。近く2号店のオープンを目指しており、一層まい進します」

  • 2022年3月24日号
    和牛とだし 一期

    焼いた広島産和牛をだしにくぐらせる広島では珍しい食べ方を提案する。橋津由二店長は「店で引いた一番だしにすだちを絞る。脂っこさが減りさっぱりとしてうま味も加わる。新たな味わいを楽しんでほしい」
     人気メニューは、上質なサシの入った薄切りリブロースにタレをかけた「飲める和牛」。かまなくても食べられそうな軟らかさから名付けた。専用設備や徹底した衛生管理がないと提供できない「霜降り和牛ユッケ」のファンも多い。これらのメニューに付ける卵もこだわる。安芸高田市産のブランド卵「彩」を採用し、濃厚な味わいがメニューを引き立てる。煙が出にくい卓上ロースターは、臭いを気にするビジネスマンに好評だ。10階にあり、夜景を臨むカウンター席が目当ての来店客も。
    「6種の肉を食べ比べできるランチを計画中だ。料理はもちろん、スタッフが生き生きと働いてお客さまをもてなし、楽しかったと言われる店にしたい」