茶懐石の様式を取り入れた日本料理を提供する。5月5日、中区新天地から移転オープンした。面積を3倍ほどに拡張し、細長いエントランスを抜けた先にカウンター4席と2人・6人用の個室を設けた。
「個室が増えたことで、祝い事や接待にも利用してもらいやすくなった」
岡山と京都の日本料理店で修業し、2017年に独立。野菜は京都の農家から直接仕入れるなど食材選びにこだわり、味付けは薄味で質素に仕上げる。茶釜を据え、締めは抹茶と和菓子を楽しんでもらう。出張で茶事への料理提供に応じる。自身も京都で茶道の手習いを始め、今も稽古を続ける。
「とにかく真面目に、こつこつと。京都での修行時に厳しく教わった。料理だけでなく、掃除や人付き合いを含めて、今もその教えを信条にしている」
市内では珍しく、ハラル(イスラム教徒向け)、ビーガン(完全菜食主義者)に対応し定期的に来店がある。対応できる店が限られるため、インバウンド向けの情報発信に力を入れる。