広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

広島の経営者がおすすめするグルメやナイトライフのお店を紹介。

  • 2022年7月7日号
    みっちゃん総本店「雅」そごう広島店

    「みっちゃん総本店」を展開するISE広島育ち(佐伯区)が2013年に中区のそごう広島店に開いたお好み焼き店。白と黒を基調にしたモダンな店内で、広島牛のサーロインステーキや牡蠣のバター醤油ソテーなど県産食材を使うメニューもそろえる。金川裕司店長代理は、
    「お好み焼きを鉄板料理のコースの中に盛り込んだ新しいスタイルの店です。食を通じて〝広島〟を感じられると、観光客や接待利用も多い。県産のワインや日本酒とのマリアージュを楽しんでほしい」
     6月に岡山の「暮らしと珈琲」のコーヒーを提供開始。自社のソースの甘みや酸味と合うように焙煎し、苦みのある味わいにした。
    「意外な組み合わせと感じるかもしれませんが、食事の締めに飲むと風味が変わる不思議な1杯。反響次第で豆の販売も視野に入れています。〝広島のソウルフード〟の価値向上を目指し、今後もさまざまな仕掛けを企画したい」

  • 2022年6月30日号
    ブリッジ

    シェラトングランドホテル広島内のブッフェレストラン。開業から11年で初の大幅改装に踏み切り、6月23日に営業再開した。内装はウッド調を基調に瑠璃・白銅・琥珀などのアースカラーを用いて瀬戸内の自然を再現し、シンプルでモダンな雰囲気に。ブッフェコーナーには3人のシェフが常駐し、客と対面しながら料理を仕上げて提供する。ホテル業界で約40年となる、山本正彦総料理長は仏料理を中心に宴会などにも対応する。
    「味・質・サービス・雰囲気、全てにおいて広島一番を目指します」
     と意気込む。リニューアルに向けて数年間、後輩・先輩のホテルを視察して情報収集したという。「シェフがいて、常に作り手が見える安心感を提供したい。料理をとってもらうときの会話はもちろん、『(料理は)温かかったですか』と、食後のコミュニケーションも重要視。当たり前のことですが、温かいものは温かい状態で召し上がってほしい」
     調理台は全てフラットにし、大理石の調理台で保冷・保温をするなど工夫を凝らした。1日8人限定のディナーコース「シェフズテーブル」も新たに始める。

  • 2022年6月23日号
    アカプルコ

    県外からもプロレス好きが集まるメキシコ料理店。広島で旗揚げしたダブプロレスのレスラー、レイ・パロマこと熊谷次郎店主は、
    「修行先のメキシコの屋台で食べた本場の味が懐かしく、川岸に夕日が沈む風景が現地と似たこの場所が気に入って2016年に開店。知らない方同士がプロレス談義や酒、料理を介してつながれる店です」
     トウモロコシ粉・マサ100%の香ばしいタコスや炎のエビのテキーラいため、赤身肉のメキシコ産牛肉ステーキなど現地を感じる料理のほか、熊谷氏の実家の醸造所が造る甘口醤しょうゆ油で味付けした唐揚げ、だしが好評なアカプルコ鍋が人気という。
    「直輸入のテキーラを目当てに来るお客さんもいます。〝ただ強い酒〟と思われがちですが、地酒のように産地ごとに違う風味をゆっくり堪能してほしい。いろいろな飲み方も試してください」
     店内では迫力のあるマットプロレスイベントのほか、ミュージシャンのライブ、スペイン語講座なども行う。

  • 2022年6月16日号
    のんびりな居酒屋 にじいろ

    オリジナルの黄身ダレ・ラー油ポン酢で食べる和牛タンしゃぶしゃぶなどが人気の飲食店。7月に2周年を迎える。磯野琢磨オーナーは、
    「コロナ禍でのオープンに周りから大丈夫かと心配されましたが、常連さんをはじめ多くの方々に支えられ何とか厳しい時期を乗り切ることができました。以前ほどではないですが、徐々に流川にも活気が戻ってきています」
     この道に進んだのは同じく飲食店を経営する兄の影響という。客と楽しそうに接する兄を見て、コミュニケーションを重視したアットホームな店をつくりたいと独立。「時間を忘れてゆっくり過ごしてもらえる空間にしたい。店名の『にじいろ』には和食や洋食など一つのカテゴリーや型にとらわれないという意を込めました」
    できるだけ客の要望に応えられるよう、メニューにない料理の食材もそろえる。

  • 2022年6月9日号
    テッラ・ナチュラーレ

    広島駅弁当が5月、金座街商店街の福屋八丁堀本店南側に開業した高級食パンを使うサンドイッチ専門店。1階の約100平方㍍に製パン工房と調理場があり、出来立てを提供。2階には飲食スペースを設けた。橋本京子店長は、
    「2020年にオープンした『道の駅三矢の里あきたかた』内の、高級食パン専門店やレストランなどの店長を入社1年目で任され、今回は内装や設計など新店の立ち上げにも関わった。愛される店づくりへ、期待に応えたい」
     総菜やフルーツ系など常時約20種類を用意。オリジナルソースなどを開発したほか、ミルフィーユカツやコロッケを店内で手作りするなど、約120年続く弁当業者の調理ノウハウを生かす。地産地消を掲げ、高宮産の熟成鶏や向原農園の卵、平田観光農園の果物・ジャムも使う。高級食パンも販売。「手作りにとことんこだわり、多くの人にそのおいしさを伝えたいと、価格は一つ350円前後に設定。『広島県産フレッシュいちごサンド』(410円)が人気で毎日品切れ状態。これからは旬のメロンを使ったサンドを始めます。手土産にもお薦めです」

  • 2022年6月2日号
    串かつ百州

    1月5日にオープンした串かつ専門店。基本のセットにお薦めの串を1本ずつ単品で提供する「お任せコース」と、串10本付き「百州コース」の2種を提供。素材の水分を閉じ込めて揚げるハイブリッド調理法でうまみを逃がさずジューシーな味わいと、衣のサクッとした食感を楽しめる。山田裕紀店長は、
    「ハイブリッド串かつは油分を40%カットしており、女性や脂質の摂取を減らしたい人でもたくさん食べられると喜ばれます」
     アルコールは約40種をそろえ、揚げ物に合うハイボール5銘柄や、ワインと合わせる女性も多いことから11銘柄を用意。好みに合う組み合わせを提供する。
    「会話から好みを探り、嗜好に合わせた串かつを出すこともあります。鰹をジェノベーゼソースに付けて揚げるなど、お客さんの声から新メニューが生まることも。何気ない一言に気を配り、全ての方に満足してもらいたい」

  • 2022年5月26日号
    鮨 栁がわ

    注文を受けてから殻を割る貝のにぎりが人気で、県外からわざわざ足を運ぶ客もいる。古賀順二店長は、
    「仕込み段階であらかじめ割っておくのが常識だが、その間に鮮度が落ちる。提供に時間がかかるが、殻の状態を見たことのないお客さまは多く、さらに新鮮な状態を味わえると喜んでいただいている」
     一緒に店に立つ栁川紀之店主が魚市場で毎朝見定めた魚介類を仕入れ、貝は常時8種類以上をそろえる。例えば、これからシーズンを迎えるトリ貝は殻がやわらかいために殻付きが珍しく、出回っている大半が冷凍物。生を食べられる店は珍しいという。これからサザエやアワビなども旬を迎える。
    「同じ貝でも産地ごとに殻の色や味わいが変わる。生やあぶりなど異なる食べ方も楽しんでほしい」
     広島三越の地下食品売り場の一角でカウンター5席。女性客が大半を占め、夜は持ち帰りが多い。一番人気の貝のにぎり珠玉(貝8、にぎり4貫)が9020円。

  • 2022年5月19日号
    Progress

    中区の新天地公園から至近のコーヒー店。まとわりつくようなミルクの余韻が楽しめるラテや、苦みの少ないすっきりとした味わいのドリップコーヒーを目当てに、若い女性も足を運ぶ。田中裕士オーナーは、
    「独特な酸味が苦手で全く飲めなかった20代中頃、当時勤めていたカフェでバリスタという仕事を知り、のめり込むように。凝り性な性格からか、〝コーヒー情
    勢〟を知りたいと訪れた東京で出会ったエスプレッソに感銘を受け、苦手な人も気軽に楽しめる店を開きたいと決心。苦み・酸味・コクのバランスが取れた一杯を求めて飲み会の締めに利用する人もいます」
     ニカラグアやエルサルバドルなどの生産者から直接仕入れた豆を自家焙煎。焙煎度合いや風味など客の好みをヒアリングして出す一杯を機にコーヒー好きになる人もいるという。
    「生産国や精製、抽出方法などで味わいが変わり、奥が深い。当店でしか飲めない一杯を提供できるよう、まい進します」

  • 2022年5月12日号
    広亭タナカ

    2021年11月に30周年を迎えた洋食店。創業者シェフの田中恒士さんが考案したデミグラスソースで作るたんシチューやハンバーグなど、3世代で楽しめる料理を提供。創業者の長女でシェフの前園文子工房長は、
    「デミグラスソースは野菜を炒めてチキンブイヨンで煮込んだものを濾こ すという作業を4回繰り返し、数日かけて作ります。予約なしでもわざわざ足を運んでくださったお客さまをお断りすることがないよう、十分な量の仕込みをしてお待ちしています」
     西洋のアンティークを取り入れており、フランス風のしゃれた内装で、4姉妹のうち3人が店に携わり、看板を守る。
    「飲食店はさまざまな方でにぎわうからこそ、お客さまにエネルギーを提供できます。長く愛されるためには、懐かしい老舗の味を守るだけではなく、変わり続けることも必要です。常によりおいしい料理、サービスを提供するために、今後も改良を重ねていきたい」

  • 2022年4月28日号
    おばんざい椿

    姉妹で営むおばんざい店。流川通りのフレイアビル1階突き当たりに店舗を構え、4月3日で1周年を迎えた。姉の田中水城さんが調理場を担当し、エビのチーズ春巻きやポテトサラダなど、旬の食材で家庭的な温かみのあるおばんざいを提供する。
    「料理が好きで本格日本料理や居酒屋、和食、焼き肉など、さまざまなジャンルを経験。料理に飽きがこないよう趣向を凝らしたメニューを月替わりで提供しています。肩肘張らず、おいしいお酒を片手にほっと一息つけるくつろぎのひとときを過ごしてもらいたい」
     予約なしで立ち寄れ、一軒目のほか飲んだ後のシメとしての利用も多い。テーブルや掘りごたつの個室に加え、カウンター4席を用意し、姉妹との会話を楽しみに訪れる常連が多いという。接客を受け持つ田中沙紀さんは、「姉の夢を応援しようと介護職を辞めて2年間、市内の有名店で経験を積みました。私たちもお酒が好きなので、ぜひ一緒に乾杯しましょう」

  • 2022年4月21日号
    肉匠こば

    2016年から営むA5ランク和牛専門の焼き肉店。小林基岐オーナーは高校卒業後に食肉卸に入社し、肉の解体に従事。その後、市内の複数の焼き肉店の厨房で経験を積んだ。
    「A5の中でもサシと赤身のバランスが良く、肉質が軟らかいメスを主に仕入れています。オリジナルのブレンド塩で肉そのものの味を感じてほしい」
     隠れ家のような店構えから記念日や接待利用が多く、シャトーブリアン入りの「肉匠コース」(7000円)などが人気。仕入れ網を生かし、カイノミ、インサイドスカートなど珍しい部位も扱う。和牛の原種で年2回だけ入荷する天然記念物の見島牛を楽しみに、随分前から予約する客もいるという。
    「肉の特徴や産地、お薦めの食べ方のほか、ビールからワイン、日本酒、ウイスキーまで豊富にそろえる酒から肉ごとに合うものをお伝えしています。心ゆくまで肉と酒をご堪能ください」
     テイクアウトの弁当も好調で、2月にオンライン予約を始めた。

  • 2022年4月14日号
    カフェ風車 アクア広島センター街店

    1974年の同センター開業時から入り、2年後に50周年を迎える。運営する三吉屋食品の三代目奥芝祥平社長は、
    「昔ながらの平たいホットケーキは約50年間、レシピも焼成に使う銅板も変わっていません。人気のオムライスやチョコレートパフェも同じ作り方です」
     能美島出身の祖父が戦後に大阪でかつお節屋を始め、大阪万博開催を機に飲食業に本格参入。65年、広島駅ビル開業時に喫茶風車を出店して広島で創業し、二代目の現会長が同センター街店などを出店。「昔ながら・懐かしい味」で、親・子・孫の3世代で楽しめるというコンセプトを守り続ける。
    「約40種類のパフェは全て、層の順番や材料の組み合わせが違う。非効率なオペレーションで、スタッフは覚えるのに一苦労ですが、家族やカップルでパフェを分け合うときに、味や見た目の違いも楽しめるように工夫しています」
     同店らしさを貫きながら、新しい試みにも取り組む。透明の容器の中にクリームやフルーツの層を重ねた「スイーツ缶」を、風車のパフェでアレンジして昨年末から販売開始。季節・イベントごとにメニューを考案し、持ち帰り・店内利用共に好評という。