広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    TDホールディングスを設立 / 桑原 弘明 氏
    NEWSな人
    セブ島に姉妹大学を開学 今夏から留学スタートへ / 広島文教大学 森下 要治 学長
    県内企業のDX推進強化 最速で変革実現目指す / インダストリアル・エックス(東京) 八子 知礼 社長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
グッドバーグ / 藤原 大志 店長

マリーナホップ内にあり、大きな窓からヨットハーバーが見渡せる。ハンバーグ、ステーキを中心にパスタ、ドリア、かつ丼、うどんなど幅広い料理をそろえ、家族連れや近隣会社員らが訪れる。藤原大志店長は、
「看板メニューのハンバーグは独自の配合で肉々しすぎず、230㌘とボリューミーながらシニア層のリピーターも多い。オーブンで蒸してから鉄板で提供することでうまみを閉じ込め、軟らかくジューシーに仕上げています」
 スチームコンベクションを導入し、3月からソイミートのハンバーグをメニューに加える。健康に関心の高い30〜40代女性の来店を増やしたいとする。岩国市(山口)の姉妹店の料理と合わせ、通販も始める予定。
「広島でハンバーグと言えば当店と言ってもらえるよう、厨房とホールで協力し合い、チームプレーで良い店をつくりたい。県内で多店舗展開するのが夢です」

    INFORMATION
  • ◆住所:西区観音新町4-14-33
  • ◆電話:082-503-1355
  • ◆席数:店内88席、テラス20席
  • ◆平均予算:1000〜1500円
  • ◆営業時間:平日=午前11時〜午後9時、土日・祝=午前10時45分〜午後9時半
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
エヌフロンティア / 小野 貴紀 社長

中区銀山町に事務所を構え、人材派遣業を手掛けています。昨年12月に設立1周年を迎えることができました。
 小さい頃から祖父に連れられ、双子の弟と一緒にカープの試合をよく見に行きました。祖父は根っからのカープファンで、定年後は岩国市の由宇練習場でアルバイトしたほどです。そんな祖父の影響を受けて私も物心ついた頃からカープを応援しています。印象に残っているのは、天谷宗一郎さんがまだ若手で背番号69をつけていた頃に球場で声を掛けたらボールをくれたことです。現在もテレビなどで野球解説者として活躍されている姿をみるとうれしく思います。
 私は小学校でソフトボール、中学校で軟式野球、高校で硬式野球を経験しました。正直、野球は反復練習が多く、もう辞めたいと思った時期もありました。しかし、小学校3年生の時に野村謙二郎さんが自身の引退試合で「今日集まっている子どもたち、野球はいいものだぞ。野球は楽しいぞ」と言ってくれたのがずっと心に残っており、きっと続けていれば良いことがあると信じて練習しました。野球を通じて継続する力と、何があってもすぐにお客さまの所に駆けつける機動力が養われたように思います。
 最近注目している選手は私の学生時代と同じポジションの羽月選手です。足の速さやプレー以外にも、周りを盛り上げてくれる明るい性格に魅力を感じています。昨年は先発の大瀬良投手の調子が悪かったので、今年は挽回してもらいたい。先発投手がしっかりと試合をつくり、打者が打つ、理想の形で優勝を目指してほしい。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
不死鳥のごとく(下)

明日、広島を支える産業は何か、現在の自動車産業と産学官金は一緒に何ができるのか、熱をもって話し合おう。個人や一社だけの知では到底勝ちきれない時代になった。集中と「オープンイノベーション」でこの難局を乗り越えていこう。誰かがやってくれる、ではなく、俺が、私が広島を変えていくのだ、という一人一人の精神こそが大きなイノベーションにつながることは間違いない。
 最後に、過去、広島の人たちは何度も倒れては立ち上がってきた。幾度となく過酷な危機を乗り越えてきた。そのスピリットは確実にわれわれに脈々と受け継がれている。われわれは一人ではない。さまざまな人と話し合ってみよう。対話と行動こそ最初の第一歩−。と締めくくる。
 一点集中のトップ技術開発の戦略と、その一点集中によるリスクを回避するためのオープンイノベーション。さらに広島人のチャレンジスピリットを重ね、どんな革新が飛び出してくるだろうか。尾上さんの提言はふるさと広島への思いが底流にあり、別項で東洋工業(現マツダ)の歩みにも触れている。
 近代の広島の発展と繁栄の歴史はマツダなしで語ることはできない。幾度も時代の波にさらされ、企業存続を脅かされてきたマツダはそのたびに不死鳥のごとくよみがえり広島を発展させてきた。広島でイノベーションを起こした革新的な企業である。コルク板や機械工具などを生産し、そこから削岩機、工作機械、小型四輪トラックの製造などを経て自動四輪車の製造へと進化している。
 また、産学官金とも密接に関わってきた。現在の南区にあるマツダ宇品工場は、県が公共工事として1954年ごろに埋め立てを行い、そのほとんどを東洋工業に払い下げている。そのおかげで広島の湾岸部に大きな生産拠点を立ち上げることができ、広島の発展に大きく寄与。金融機関からの支援が経営を幾度となく救ってきたことや、地元大学との共同研究による技術開発など、産学官金とともに歩んできた深い歴史がある。
秘密工場
 やはりマツダの歴史を語りたかったのだろう。少し横道にそれるが、世界で初めてロータリーエンジンの実用化に成功した山本健一氏(後に社長、会長)の話。東京帝国大学から海軍少尉として招集され、終戦後に東洋工業へ。設計部次長時代に軽三輪トラックの秘密工場をつくり、プロトタイプを制作。後に社長の承認を得るという離れ業で、K360の発売につなげたという。一歩踏み外すと、わが身を危険にさらす賭けだったが、敢然と革新に挑み、胸を躍らせていたのだろう。
 いま、イノベーションを起こすための取り組みが世界中で行われている。ドイツのベルリンや愛知県では一定の分野に特化した開発施設などを用意し、世界中からスタートアップを集めてオープンイノベーションの仕掛けを作る。
「世界の情勢を読み、他地域の取り組みを参考にし、広島の過去のイノベーションの経験を生かし、いまこそ産学官金が同じテーブルについて、明日のイノベーションを起こすための開かれた話し合いを始めるべきだと思う」
 残された時間は多くない。

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