広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    サカスタ建設が始動 プロジェクトのキーマン3者に聞く / (左から時計回りに) サンフレッチェ広島総合戦略室長兼 スタジアムパーク準備室長 信江 雅美 氏 広島市都市整備局スタジアム建設部長 吉谷 勝美 氏 大成建設執行役員中国支店長 吉野 雄一郎 氏
    NEWSな人
    脱炭素化支援の専門組織 サービス・技術開発を推進 / 中国電力脱炭素ソリューション推進室 前原 利彦 室長
    三原市と連携協定 地域密着の自転車チーム / CYCLE LIFE 中山 卓士 社長
ニュース一覧
+ 続きを読む +

グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
おばんざい椿 / 田中 水城 さん、田中 沙紀 さん

姉妹で営むおばんざい店。流川通りのフレイアビル1階突き当たりに店舗を構え、4月3日で1周年を迎えた。姉の田中水城さんが調理場を担当し、エビのチーズ春巻きやポテトサラダなど、旬の食材で家庭的な温かみのあるおばんざいを提供する。
「料理が好きで本格日本料理や居酒屋、和食、焼き肉など、さまざまなジャンルを経験。料理に飽きがこないよう趣向を凝らしたメニューを月替わりで提供しています。肩肘張らず、おいしいお酒を片手にほっと一息つけるくつろぎのひとときを過ごしてもらいたい」
 予約なしで立ち寄れ、一軒目のほか飲んだ後のシメとしての利用も多い。テーブルや掘りごたつの個室に加え、カウンター4席を用意し、姉妹との会話を楽しみに訪れる常連が多いという。接客を受け持つ田中沙紀さんは、「姉の夢を応援しようと介護職を辞めて2年間、市内の有名店で経験を積みました。私たちもお酒が好きなので、ぜひ一緒に乾杯しましょう」

    INFORMATION
  • ◆住所:中区流川町4-16
  • ◆電話:082-909-2038
  • ◆席数:16席
  • ◆平均予算:5000円
  • ◆営業時間:午後6〜11時
  • ◆定休日:日曜・月曜
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
メタ不動産 / 松本 真志 社長

2021年1月設立で、つぼやきカレーのキートン井口店とまがりDEバナナを運営。22年2月に社名変更し、不動産事業にも注力しています。
 小学2年生でソフトボールを始めたことがきっかけでカープファンになりました。当時は前田智徳、江藤智、金本和憲選手の超強力クリーンナップに加え、野村謙二郎、緒方孝市選手などカープ史に名を残す強打者がそろっており、なぜ優勝できなかったのかと今でも不思議でなりません。中学1年生の時には、入団間もない新井貴浩選手が当時の達川光男監督と一緒に野球教室に来てくれました。達川監督は新井選手のことをチームで一番下手だと言っていたのが強く印象に残っています。その後の新井選手が強くなっていく過程を見ることができ、FAで移籍したときの悔しさ、戻ってきた時のうれしさを体験できたことはファンとして誇りに思います。
 今季のカープは先発投手がそろっており、打線も鈴木誠也選手の海外移籍を全く感じさせない試合が続いています。開幕前には解説者が軒並み最下位を予想していたことが嘘のように、首位争いをしている選手たちの姿はとても頼もしく感じます。そんな選手たちの中で私が最も注目しているのはルーキーの末包昇大選手。江藤、新井、鈴木選手に続く貴重な右の強打者で、将来は4番打者として活躍してくれると信じています。開幕から約1カ月とまだまだ先は長いですが、現状チームの調子が良いことは明らか。このまま選手たちには怪我なく完走してもらい、クライマックスシリーズや日本シリーズを勝ち抜いてほしいです。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
捨てたもんではない

4月1日、西区商工センターの宝物産に珍しい親子二人連れが前触れもなく訪ねてきた。三次市で介護タクシー事業を営む森角さんと10歳の敬海(たかみ)くん。応対した同社営業本部エンジングループの廣田和民課長は、
「春休みの思い出づくりに、どうしてもいろんなエンジンを見たいと説明を受け、半ば驚き、不思議な気持ちでお話を聞くうち、敬海くんのエンジン愛に私の方も熱くなり、強く気持を揺さぶられた」
 毎晩、小型の中古エンジンを抱いて寝ると言う。ガソリン臭さえも心地よい睡眠に一役買っているらしい。特に20年前に廃盤となった、ロゴRobinに赤いコマドリのマークの富士重工業製〝ロビンエンジン〟がお気に入り。ネットで中古エンジンを求めては分解して組み立てる。飽きもせずエンジンと遊んでいるとか。宝物産の情報もネットで見つけ出し、大阪のユニバーサルスタジオよりも宝物産がいいという本人のたっての希望をくみ、家族の車で商工センターに乗り込んだ。
 同社が扱う小型汎用エンジンは現在、三菱重工メイキエンジン、本田技研工業、ヤマハモーターパワープロダクツの主要3社がそろう。農業用や工事用、発電機用など、用途に応じてさまざまに在庫を備えて常時、その点数は2万点を超える。早速、敬海くんを部品庫に案内すると、目を輝かせて棚から棚へ小さな体を弾ませ、こちらから説明の必要もないほど数々の部品の知識を披露してくれた。
「廃盤とはいえ現役で活躍するエンジンはまだ多い。中古部品の需要も途絶えることなく広く出回っている。敬海くんお気に入りのコマドリマークにいたってはその機能と構造もしっかりと理解し、大人顔負けの知識。将来はユーチューバーになりたいという子どもが多いご時世に、こんな小さな子がエンジンに心底興味を持ち、実体のあるものづくり社会へと進路を選んでくれれば日本も捨てたものではないと、うれしくなった」
 動力源が化石燃料から電気に変わろうとしているが、敬海くんぞっこんの汎用エンジンは今のところは未来永劫。主要各社それぞれが得意とする分野のエンジンをそろえ、技術向上に切磋琢磨(せっさたくま)する。
 飛行機研究所を源流とする富士重工業は1917年に創設。選択と集中により56年発売のロビンエンジンから発展した汎用エンジンを製造する産業機器事業から撤退して車と航空機で生き残りをかけ、2017年にスバルに社名変更した。宝物産は建設機械販売・レンタルを主力に、産業機械、エンジン部品などを扱う。堅実な社風で創業から78年を歩み、専門商社として業界で重宝される存在という。
 その時に居なかったことを残念がる西田信行社長は、
「富士重工のエンジンだけを扱っていたが、昨日の敵は今日の友。変化の激しいビジネス世界を乗り切るためには顧客ニーズに的確に応えることに尽きる。敬海くんの話を聞いてほのぼのとした気持ちになり、意を強くした。いつか当社社長に迎える日が来るかもしれない」
 後日、コマドリが飛ぶロビンエンジンの絵をいっぱいに描いた礼状が届いた。

一覧に戻る | HOME