ソバの実を殻ごとひいた「ひきぐるみ」の粉を使うのが特徴。東北地方の郷土食とされ、黒っぽい色合いでコシが強く、豊かな香りが口の中に広がる。平日昼や土日は行列ができることもあるという。
「初めての方へのお薦めは、2種類のつゆが付く板そば『おためしそば切り』。一般的なしょうゆベースと、ごまだれでも楽しめます。麺もお好みで太切り、細切りからお選びください」
一品料理では、料理長がフワフワに仕上げるだし巻き卵やアイガモ焼き、天ぷら、サラダなどをそろえる。夜は4000円と3000円のコースがあり、事前予約で2人から対応。20人以上を目安に貸し切りもできる。
「旬に合わせた料理、そしてお酒にもこだわっています。例えば辛口の吟醸酒『ばくれん』は、そばと同じ東北の銘柄。もちろん、そば焼酎も扱います。コースは飲み放題の追加もできるため、宴会での利用も大歓迎。締めのそばの薬味には、コース限定のものも用意しています」
最高気温40度以上の「酷暑日」。4月から予報用語に追加された。快適な春や秋の季節が年々短くなり、日本の四季は一体どこへ行ったのか。早くも真夏がやってきた。
全国に販売ネットワークを擁する、テント製造販売で県内大手の岸工業(南区)は、昨夏に発売した新製品「K―BOOTHシリーズ」の反響を受け、今夏も拡販に意気込む。屋内の作業空間を快適にする仮設型空調対応ブースで簡単に組み立てられる。出入りの手間を省く工夫を加え、バージョンアップした。
5月にインテックス大阪であった「第1回猛暑テック」に出展。職場の熱中症対策が義務化された「改正労働安全衛生規則」も追い風に、幅広い業種業界から引き合いが入っている。岸哲太郎社長は、
「工場内の実証実験では1馬力、約2・5キロワットエアコンで暖房28度に設定し、10分間で7度下げることができた。屋内環境などにもよるがブース内は4~5度下がり、仮設休憩所にもなる。当社は受注生産が主力だが、新製品を規格品として打ち出したことから同業他社からの注文も増え始めている」
OEM(相手先ブランド製造)や受託品も併せて昨夏以上の需要を見込み、東広島工場はフル稼働という。
一方で、ブースの素材となるPVC(ポリ塩化ビニル)は今シーズン分を確保はできているというが、中東情勢次第では今後、石油由来ではない代替材料の調達も視野に入れる。
75年以上にわたり、多様なテント(膜)需要に応えてきた。コロナ禍を契機にスマホなどのネット活用により発信力を高め、実績を生かすチャンスも広げてきた。まったく縁のなかった新規から受注につながるケースも増えてきたという。臆せず、正面から技術革新と向き合う。
「いまは個人的な利用もあるが、公私ともに生成AIを使わない日がない。例えば、空調対応ブースの取扱説明書を営業から求められ、AIを使って1時間ほどで作成することができた。外部に頼めば当然コストが発生する。むろん人間の手による最終チェックは必要不可欠だが、説明書のたたき台を、あっという間につくってくれる」
業務効率化などへ、AIエージェント導入を本格的に検討しており、社内で数名を抜擢して検証に入る予定。
AIの本格的な導入に二の足を踏む企業も多いのではなかろうか。まずは業務の棚卸から。〝人でなければ〟〝人でこそ〟できる領域を見定め、どうやってAIを取り込むのか。その仕分け作業からスタート。人間力までごっそり失っては元も子もない。
一方でAIが普及すればするほど消費電力量も、CO2排出量も増える。スタンフォード大学人間中心AI研究所によると、最新AIモデルの一つの学習で排出されるCO2量は、乗用車1万7000台の1年間の排出量に匹敵する約7万2800トンに達すると推測する。
電力広域的運営推進機関によると日本の需要電力量は24年度から増加に転じ、主要因の一つがデータセンターや半導体工場の新増設に伴うAI関連という。世界規模で温暖化が加速しそうだ。
「時代の動きに目を凝らし、何がどう変わるのか、どう備えればよいのか。ここが経営の勝負どころ」
データセンター関連向けにも空調対応ブースの出番があると見込んでいる。