広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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スポーツ応援談― SPORTS TALK―

2022年9月8日号
宝塚かもめタクシー / 信原 弘 社長

父が大阪の南海電鉄に勤めていたため、子どもの頃は阪神ファン。社会人になって転機が訪れました。1953年から続く家業に入る形で、私も広島でタクシー運転手に。乗客とカープについて雑談をする機会が多く、それは自然とファンになりますよね。24歳の頃だったでしょうか、75年にカープが初優勝。そこで一気に染められてしまいましたよ。
 当時は中区新天地の旧宝塚会館ビルに本社があり、パレード後もさめやらぬ街の熱狂に直接触れました。飲食店の多い土地柄、お酒がどんどん振る舞われ、まさにお祭り騒ぎ。その頃はあまり飲めるクチではなかったので、少し残念なことをしましたね。以来、91年までに計6度のリーグ優勝・3度の日本一を達成した黄金期は試合を見ていて本当に面白かった。もちろん、どの選手もすごかったが、山本浩二選手やホプキンスらチャンスに強い強打者をはじめ、〝炎のストッパー〟津田恒美投手や大野豊投手らが印象深い。
 バブル景気と相まって、当時のタクシーの稼ぎは良かった。しかし、今は長年にわたる燃料費高騰をはじめ、最低賃金の引き上げ、既存車種の生産中止によるユニバーサルデザイン(バリアフリー)車両への代替などで経費負担が増加。コロナ禍で観光や飲食の人出がなかなか戻らず、厳しい状況が続いています。カープが強いと街が盛り上がり、消費意欲が喚起されるとともに試合前後の人の移動が活発化。つまり、タクシー業界にとっても重要な意味を持ちます。今季も最後まで諦めず、優勝を願います。

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