広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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スポーツ応援談― SPORTS TALK―

広島の経営者、注目のビジネスパーソンの「お気に入りのスポーツ」チームを紹介。

  • 2022年12月8日号
    ヒロデンプラザ テイサンソジム千田店 / 沖 弥生 営業課長

    広島電鉄グループのヒロデンプラザが中区東千田町のマックスバリュ千田店1階に5月にオープンしました。低酸素トレーニングジムの個室6室を備え、そのうち4室にランニングマシン、2室にサイクリングマシンを設置しています。各室にエアコンを設け、好みの室温でトレーニングしていただけます。
     地上の酸素濃度は21%程度ですが、各室は16.4%と標高2000メートルの擬似高地環境でトレーニングできます。マラソン、卓球などの大会に出場するアスリートが心肺持久力アップのトレーニングをするほか、血圧コントロールなどの生活習慣病予防での利用があり、新陳代謝向上によるアンチエイジングも期待できます。1回30分を上限にしていますが今後、目的別のメニュー作りをしたいと考えています。個室の低酸素ジムは中国地方で初めての開設です。「息苦しくなるのでは」という声も聞きますが、30分程度の運動では苦しさは感じません。まずは無料の体験・見学をしてほしいですね。料金は1カ月4回利用8800円からです。
     私は小学3年生から20歳までバトントワリング(バトンさばきを披露する競技)をしていました。高校1年生の1996年にイタリアで開催された世界選手権に出場し、女子ジュニアで4位入賞。日本選手権では2位の実績もあります。現在は、知人が運営するバンヴスバトンクラブでコーチを務め、来年の日本選手権に向けて選手を指導しています。バトントワリングは見てもらえる喜びに加え、難しい技ができた時の達成感が魅力ですよ。

  • 2022年12月1日号
    のぞみ会計 / 岩原 靖夫 社長

    独立前に勤めた兒玉(こだま)会計の頃から、カープ選手やコーチの経理を見せてもらっている。きっかけは野村謙二郎さん。彼のお父さんが「広島で税金に悩んだら同じ大分出身の兒玉さんに頼るといい」と伝えており、プロ2年のオフに事務所を訪ねて来られた。そこから佐々岡さん、高橋建さんなどに縁がつながった。兒玉先生の好意で独立後も案件を継がせてもらい、今は現役15選手に加え、引退後も続いて世話するコーチも多くいる。巨人に移った丸くんとは今も関係が続いている。
     選手は年齢的に皆、子どものような存在。いろいろな相談に乗り、生活面も支援。コロナ感染で外出禁止になった県外出身選手に大量の食事を持ち込んだことも。陰ながら選手たちを応援できれば。
     多くの選手を見てきて感じることがある。皆から領収書を預かるが、処理をしやすいようにきちんと並べてくる選手よりも、ある意味雑な方がプロとして大成しやすいのだ。社会人としての評価は逆だが、これがプロの世界の厳しさを物語っているのかも。しかし例外もいる。栗林くんだ。礼儀正しく気遣いができ、活躍も著しい。
     経理の観点からもカープは面倒見が良いと思う。例えば若手選手は球団が住民税などを天引きするが、他球団では珍しい。移籍して改めて球団の気遣いを感じる選手もいるようだ。
     佐々岡さんはコロナの影響を受け続け、大歓声を受けられないままだった。本当はもう1年チームを率いてほしかった。顔見知りの新井監督には就任時にメッセージを送った。最初から優勝を追わず、じっくりと育ててほしい。

  • 2022年11月24日号
    復建調査設計 / 小田 秀樹 会長

    福山市出身で根っからのカープファンです。初優勝した1975年の日本シリーズは、大学の授業をさぼって西宮球場とテレビで観戦。阪急に屈した全試合を見ており、悔しい思いをしましたね。当社に入社後しばらくは大阪支社に勤め、79年日本シリーズの第7戦、日本一を決めた「江夏の21球」は大阪球場で手に汗にぎり応援しました。今から40年以上前ですが、今でもシーンをはっきりと覚えています。
     近年は公私でカープ選手とのご縁を頂いています。コロナ前、当社が広島修道院の子どもたちを招いて年末に開いていたトークショーは、広瀬純さんを皮切りに堂林、赤松、天谷選手らに参加していただきました。子どもたちの喜ぶ顔に私たちも元気をもらっており、ぜひ復活させたいと考えています。広瀬さんとは引退時、有志での食事会で出会って以来、良い付き合いをさせてもらっています。2軍打撃コーチに決まった昨年は「若手の育成を頼む」という気持ちを込め、当社から広瀬さんにステーキ肉を差し入れ。大野寮の宮本料理長の協力を得て、コーチや寮の若手選手に振る舞ってもらいました。これらの選手との縁は、八丁堀の焼肉店ひまわりの近藤オーナー、のぞみ会計の岩原社長、広島銀行の藤広取締役などがつないでくださったもの。おかげでカープ熱はますます高まっています。
     次シーズンを率いる新井監督。選手時代は彼の25番と2番(田中広輔)のユニホームを交互に着て観戦していたほど好きな選手。本人も就任会見で言っていましたが、焦らずにじっくりとチームを育ててもらいたい。

  • 2022年11月17日号
    広島情報シンフォニー / 寺尾 昌彦 社長

    福岡出身ですが、社会人として一番長く過ごした土地が広島。前職のNEC時代の2度の広島勤務を含め、計19年目になります。残業が終わってすぐラジオで試合中継を聞く同僚がいるような環境の中、自然とカープに興味を持ち、応援するように。オフィスから旧市民球場が近く、仕事終わりにビール片手にふらっと見に行くのを楽しみにしていました。
     2度目の勤務時からはアウェーの試合も見られるようにケーブルテレビに加入。最近は自宅での観戦が中心です。球場では周りの目が気になりますが、家では毎試合「なんでそこで代えないんだ!」と叫びながら観戦しています。妻は嫌がりますが、これだけはやめられません。
     年に数回は取引先や会社の同僚などと球場へ。25番新井さんのユニホームをよく着ます。面倒見が良く、場の雰囲気を明るくするような人柄に好感が持てます。監督としては勝ちにこだわる指揮を期待。例えばチームの勝ちを最優先に考え、先発ピッチャーの出来を見定めて早めに交代させるといった采配をしてほしい。チームにとって何が一番大切なのかを周知徹底し、それぞれ果たす役割は違っても同じ方向を向いて進むことが重要。そうすればサインが出ていなくても自分で考え、「次の打者に懸けて自分は犠牲になってバントをしよう」といった行動につながるのでは。3連覇した頃のカープにはそんな雰囲気があった気がします。今、注目しているのは坂倉選手。汚れたユニホームやしぐさ、表情から感じる泥臭さに引かれます。いつか首位打者になってほしいですね。

  • 2022年11月10日号
    (有)金沢印刷 / 阿戸 貴之 社長

    中区南吉島に事務所を構え、主に同人誌印刷を手掛けています。
     生粋の広島生まれ広島育ちですが、父親の影響で阪神ファンでした。小学3年生の頃にカープがリーグ初優勝し、お祭り騒ぎに。普段は厳しい担任の先生がうれしさのあまり授業中に突然泣きだしたのが衝撃的で、かなり印象に残っています。高校時代はカープの黄金期。友達はカープファンだらけで、その頃から自然と私も鯉党になっていましたね。当時はそごう広島店の時計台近くにテレビがあり、高校2年生のある日の夜、友達と優勝の懸かった試合中継を食い入るように見ていた。優勝が決まった瞬間、街はまさに歓喜の渦。興奮状態のまま、6〜7人の友人と街中の知らないおじさんを捕まえては胴上げをした記憶があります。
     25年ぶりのリーグ制覇を懸けた2016年9月10日は、敵地の東京ドームまで声援を届けに行きました。巨人の投手がデッドボールを当ててしまい、現場は乱闘寸前になるなどピリピリムードの中、ホームランを打った鈴木選手と松山選手の活躍もあり、四半世紀ぶりに悲願達成。新井選手と黒田投手が喜び抱き合っている姿に私も胸がいっぱいになりました。現地で胴上げの瞬間を見ることができたのはうれしかったですね。
     一番好きな選手は、バットコントロールがたくみな西川龍馬選手。縁があって「西川龍馬選手後援会」の幹事をしています。彼が大阪府出身ということもあり、会員は関西人が多い。残留が決まり一安心です。来季はぜひ首位打者を目指してほしいですね。

  • 2022年11月3日号
    福幸 / 本岡 正規 社長

    竹原市で酒類販売卸売業を営んでいます。1866年に乾物屋として創業し、昭和に入ってから酒を扱うようになりました。私が5代目で、次代は5年後をめどに娘の里佳子に継承予定。親子そろって大のカープファンで、娘にはホームランは打たなくても良いが堅実に売り上げを積み上げる、打率の高い経営者になってほしいと話しています。
     本格的にカープを応援し始めたのは高校生の頃から。ちょうど山本浩二さんや衣笠祥雄さんの全盛期で、チームにも勢いがあったので広島県民はみな熱狂。印象深いのは大学受験の模擬試験の最中に、先生が日本シリーズのスコアボードを黒板に書き写して速報を伝えてくれたことです。日本一になったときは生徒会長が音頭を取り、万歳三唱しました。
     特に大好きだった山本浩二さんの後輩になりたいと思い、法政大学に進学。カープには人生の進路を左右するほどの魅力があり、いつも経営の参考にしています。自宅のリビングのような感覚で野球観戦できる寝そべりゾーンやバーベキューシートなど球場に足を運びたいと思わせる仕組みづくり、ファンを熱狂させる体制、アルコールの売り方などが見ていて面白い。今はメジャーに行きましたが、鈴木誠也選手も応援しており、ニュースでもっと取り上げられるように頑張ってもらいたい。新井貴浩さんが監督に就任し、今からワクワクしています。広島県民は熱しやすく冷めやすいとよく言われるので、若手を中心とした強いチームをつくり、常に球場を真っ赤に染めてもらいたい。

  • 2022年10月27日号
    伯和ビクトリーズ / 内山 孝起 監督

    東広島市を拠点とする社会人野球チームで監督を務めています。今年の目標は、夏の都市対抗野球と秋の日本選手権という2大全国大会への2年連続出場でした。選手は全力を尽くしてくれたのですが、結果はどちらも残念なものに。中国地区から全国への枠は各大会で二つしかなく、どのチームも力は拮抗。エースに続く投手陣の厚みが足りなかったことが、予選敗退の主因だと感じています。
     チームの特徴は守りの野球です。打線は水物と言われ、一発勝負の社会人野球では計算が立ちづらい。失点を最小限にとどめ、接戦をものにする戦い方を磨いています。
     プレー以外の面では東広島の皆さんに愛される存在を目指し、野球やスポーツを通じた地域貢献活動に力を入れています。直近では10月に市が主催する中学生向けの野球教室に参加。要望があれば高校生なども指導します。コロナ前には地域の保育園を訪問し、園児と一緒に運動することもありました。都市対抗という大会は名前の通り、出場チームは地域の代表という位置付けで、私たちは「東広島市代表」となります。市民の中には東京ドームまで応援に来てくださる方もいるので、地元への感謝を忘れることなく、夢や希望を与えられるチームでありたい。
     高校野球に比べると、社会人野球の認知度は劣ります。しかし迫力やレベルは想像以上だと思うので、ぜひ多くの方に試合を見てほしい。来年は必ず全国大会に駒を進め、活躍した選手には過去にうちからヤクルトに入団した七條・中元両投手のように、ドラフト会議で指名があればうれしいですね。

  • 2022年10月20日号
    ウォーターポイント / 小早川 克史 社長

    飲料水自販機の製販ほか、宅配水や水道関連事業を手掛け、今年で創業50周年を迎えました。
     小学生からカープファンで、野球のルールを知らないのに赤い帽子を被って登校。一番印象深い試合は1980年の日本シリーズ第7戦です。悲願の日本一を達成した前年同様、近鉄バファローズとのマッチアップは3勝3敗で最終戦に勝ったチームが優勝という展開に。当日は多くのカープファンが運命の一戦のチケットを求める中、運良く生観戦できました。試合は衣笠選手の2ランホームランを含む8得点の猛攻で2年連続の日本一に。少年ながら何ものにも代えがたい興奮と感動を味わいました。
     社長となった今は、会社を上げてカープを応援。佐伯区湯来町の工場では毎年3月に草津八幡宮の宮司さんを迎え、安全祈願とカープの優勝祈願をしています。スラィリーが来てくれたこともあり、従業員みんなが大喜びでした。10年ほど前から、その湯来工場で生産する宅配水「カープ応援水天上山」を販売し、契約者に抽選でカープのチケットをプレゼントしています。 
     そのほか、東京の拠点ではフットサルのプロチーム「立川アスレティックFC」などに所属する13選手を正社員として雇用。練習時間を考慮した勤務形態とし、自販機のメンテナンスなどを担ってもらっています。マイナースポーツは一流選手でも年俸が低く、バイトなどで生計を立てることは珍しくない。安心して働ける場の提供がパフォーマンス向上につながり、ひいては子どもたちに夢を与える手伝いにもなれば本望です。

  • 2022年10月13日号
    広島YMCA専門学校 / 三島 和康 事務次長・社会体育科コーディネーター

    2023年4月、社会体育科に「キッズ・アウトドアスポーツコース」を新設します。コロナ禍でアウトドア人気が高まっていることもあり、スポーツ施設での子供の指導、企業のアウトドアイベント企画、スポーツ用品販売などの人材育成を行い、在学中に日本キャンプ協会のキャンプインストラクター、同キャンプディレクター2級などの取得を目指します。1920年に大阪YMCAの増田健三氏が兵庫県の南郷山の松林に簡易天幕を設営し、民間キャンプを開設した記録が残るなど、YMCAと野外教育には長い歴史があります。カリキュラムは運動生理、発育発達論、マーケティングなど座学のほか、水泳・体操・キャンプの指導実習、就職対策も行います。キャンプ実習はYMCAが運営する北広島町の雲月キャンプ場などで予定し、希望者はグループ法人が運営する阿南海洋センター(徳島)、ニューヨークフロストバレーキャンプ場などで実習も可能。2年制で既存のトレーナー、インストラクターコースと合わせ、20人を募集中です。
     1971年福山市出身。鹿屋体育大学を卒業し、東京YMCA社会体育・保育専門学校で勤務。福山YMCAを経て昨年から広島で勤務し、カリキュラム策定を手掛けています。高校でバスケットボール、大学ではバドミントン部に所属し、これまで野外活動や野外教育論、ニュースポーツなどの授業を担当してきました。ニュースポーツはペタンク、ユニバーサルホッケーなどを授業で体験。子どもから年配者まで参加しやすく、親しみやすい面白さがありますよ。

  • 2022年10月6日号
    プライベートバンカー / 上野 英雄 代表

    広島銀行、アサヒビールを経て2019年に経営コンサルタントとして独立。ビズサポート(中区橋本町)内に事務所を構え、事業再生の専門家として経営改善計画策定支援(405事業)を手掛けています。
     出身地の下関から小学校3年生で広島に移り、1975年の初優勝を機にカープのとりこに。学校の先生がテレビでカープの試合を見せてくれたり、大きな声ではいえませんが学生服の袖にラジオを忍ばせて中継を聞いていたことが懐かしい。思い出深いのはやはり前田智徳選手の2000本安打達成の瞬間ですね。何とかチケットを入手し生観戦しており、4打席凡退で今日の達成は難しいかと思った直後、チームメイトがつないで再び打順が。打球がライト前に落ちた瞬間、割れんばかりの大歓声に包まれました。
     カープはもはや生活の一部。試合があるときは常にTV中継かスマホの一球速報を手放しません。友人からは、「上野のフェイスブックを見ればカープの試合速報が手に取るように分かる」と冗談交じりに言われるほど。振り返れば大学生まで軟式野球を続けており、これまでのキャリアも野球があったおかげです。もはや、私と野球は切っても切り離せないでしょうね。今季、選手は総じてよくやったと言えますが、若手の打撃陣にさらなる奮起を期待したい。佐々岡監督の打つ手の遅さにいつもファンはやきもきさせられています。9月30日時点でCS進出がかなったかは分かりませんが、いつかは黒田監督と新井コーチというコンビでわくわくする野球を見せてほしい。

  • 2022年9月29日号
    アルツ / 植木 聖 社長

    映画やドラマなどのロケーションコーディネートや映像制作補助、販売促進の企画などを手掛けています。
     2、3軍の若手選手らが暮らすカープ大野寮で30年以上にわたり料理長を務める宮本悦夫君は、広島工業大学高校時代の同級生です。例えば中村奨成選手もそうでしたが、高校や大学を出たばかりの選手たちは細過ぎて、プロの世界で戦える体は出来上がっていません。料理を作ることで、厳しい練習に耐え、試合で結果を出せるプロの体づくりを支えるのが彼の仕事です。そのためにはバランスが良く、おいしいと喜んで食べてもらえるものでなくてはいけません。まさしく陰で若鯉の成長を支える彼の仕事ぶりには「裏方の美学」のようなものを感じます。
     旧市民球場のラストイヤーだった2010年12月。シーズンを終え、球場での最終試合として企画されたOB戦で配られた、球場の砂を入れた小瓶の記念品づくりに携わらせてもらいました。グラウンドから採取した砂を持ち帰り、虫やゴミを省くために全て熱処理を加え、3センチほどの瓶に詰めていきました。相当数があり苦労しましたが、多くの人に喜んでもらえたことが今でも良い思い出です。
     緒方前監督のチームづくりには感心していました。若手を積極的に起用し、育成してきた功績は大きい。プロ野球の選手寿命は短く、たとえ成果が出なくてもまずは起用することが大切。これは民間企業でも同じで、年配者は第一線に居座わらずに、経験を生かして育成に力を注ぐ方がいい。カープに学ぶべきものだと思います。

  • 2022年9月22日号
    Finden / 村田 剛志 社長

    2020年7月に設立し、中区舟入南で写真・映像制作を手掛けています。
     独立前に勤めていた制作会社で、縁あってカープの15〜17年シーズンの春季キャンプや主催ゲームに広報カメラマンとして帯同することに。試合中に1・3塁側スタンドでカメラを構え、ホームページやグッズ用の写真撮影を担当しました。鬼気迫る表情の先発投手をはじめ、先制や逆転打を放って喜ぶ打者、エラーをして悔しがる野手など、ファインダー越しに見る選手たちはどこを切り取っても「絵」になります。一ファンとしてうれしかったですが、名シーンの撮り損ねがないよう、一瞬たりとも気が抜けませんでしたね。
     ありがたいことに、25年ぶり7度目のリーグ優勝を決めた9月10日の巨人戦の撮影も担当させてもらいました。試合前のダッグアウトからいつにも増してピリピリした様子の選手たち。先発登板前の黒田博樹さんにカメラを向けると球団関係者から止められるほど、異様な雰囲気でした。選手とファンが一体となって勝ち取った後の胴上げシーンを収めた瞬間は、なんとも言えませんでした。その写真は後日、記念ポスターとしてマツダスタジアムで販売され、うれしそうなファンが広島駅まで長蛇の列をつくった様子を見て再度感動。当時の監督・緒方孝市さんのインタビュー撮影時にサインしていただいたポスターは、今も家宝にしています。
     躍動する選手たちは一瞬一瞬でさまざまな表情を見せます。勝ち負けだけでなく、一生懸命に野球に向き合う表情を球場で楽しんでほしい。