広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    TAA広島会場長に就任 / 小川 慎一郎 氏
    NEWSな人
    橋などのモニタリングに力 堅守猛攻で新領域の開拓へ / 計測リサーチコンサルタント 梅本 秀二 社長
    IT化で働き方改革推進 高品質のサービス拡充へ / さくら介護グループ 舘山 英雄 社長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
いいお酒 一彩 / 柏木 護 店長

金座街アーケード内のビルの3階に構える、隠れ家的な雰囲気の日本酒バー。利酒師の資格を持ち、清水清三郎商店(三重県)の「作」や、青木酒造(新潟県)の「鶴齢」など、全国からよりすぐった常時40種類以上を扱う。
「2次会での利用が多く、女性お一人でも入りやすい落ち着いた店舗です。県内では珍しい特別な一本を置いていることも。普段飲めないお酒を提供するだけにとどまらず、〝お酒を楽しむ空間と時間〟を楽しんでいただけるよう、おもてなしに力を入れたい」
 一品料理が豊富で、これからの季節は「ヤングコーンのグリル焼き」や「淡は竹ちくの煮物」などがお薦めという。
「夏酒は淡麗で辛口なものが多いが、お気に入りの一本に出合えるよう、お客さまの好みに合わせご提案します。初心者の方向けに、炭酸やジンジャー割りなどでも提供するほか、ビールにも注力し、アサヒビールの『うまい樽生』『マルエフ』認定店にも選ばれました。〝本当においしい日本酒〟の魅力を多くの方に届けたい」

    INFORMATION
  • ◆住所:中区本通1-2 サンシャイン4 ビル3階
  • ◆電話:082-569-5418
  • ◆平均予算:3500円
  • ◆営業時間:午後5〜深夜0時(日曜=午後1〜10時)
  • ◆定休日:火曜
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
スリストム / 仲摩 匠平 社長

2014〜18年にドラゴンフライズの選手としてプレーした後、3人制プロバスケ球団「スリストム広島」を設立しました。
 ドラゴンフライズは今年、24チーム中の上位8チームによるチャンピオンシップに初めて進出。残念ながら準々決勝で1勝2敗となり敗退しましたが、相手は史上最高の9割近い勝率を誇る千葉ジェッツ。そんなチームから初の大舞台で1勝したことは、非常に価値があると思っています。
 東京五輪で女子チームが銀メダルを取るなど、日本バスケのレベルや注目度は着実に向上しています。ドラゴンフライズもスポンサーに恵まれるようになり、日本代表や他の強豪クラブの経験を持つ選手が集まるように。また昨年には専用の練習拠点も完成。私の時代は公営の体育館や大学の施設を借りていたので、練習するにも一苦労でした。こうした変化がチーム成績に表れたのでしょう。来季はミリング監督の続投も決まり、選手の入れ替えも最小限と聞いています。チームの方針を貫き、さらに高いステージを目指してほしい。
 併せて3人制バスケの普及にも注力。1試合10分と短時間かつ展開が速いので小さなお子さまが飽きずに見られますし、自分でプレーする際にもボールに触れるチャンスが多く、より楽しんでもらえます。7月30日にはひろしまゲートパークで全国から12チームを集めた大会を予定。熱い声援をいただければうれしいです。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
広島のプライド

被爆地で初めて開かれたG7サミット。戦争当事国ウクライナのゼレンスキー大統領も参加し、国内外から注目を浴びた。世界にどんな影響をもたらすだろうか、今後の動きを見守りたい。
 地元経済界が主催し、5月18日〜6月11日に「Pride of Hiroshima展」を旧市民球場跡地ひろしまゲートパーク大屋根ひろばで開いている。広島の戦後復興から現在、未来への展望を広く知ってもらおうと企画した。マツダ、イズミ、エディオンなど26社が当時の製品やパネルを設置。マツダは戦後生産した三輪トラックを置く。説明文に、
『終戦直後の混乱の中、ある者は復旧ままならない鉄道を乗り継ぎタイヤを求めて九州へ出向き、ある者は燃料タンクを譲り受けて鉄板を切り出した。希望が実を結び、1945年12月に10台の三輪トラックを生産した。戦後わずか4カ月後のことであった』
 同社100周年史に戦後の印象深いエピソードを記す。
『本社敷地内の付属医院は負傷者であふれ、生き残った社員は悲嘆と虚脱を振り払い、負傷者の介抱にあたった。倉庫の医薬品はすべて提供し、食堂や寄宿舎を開放。比治山が壁となり壊滅を免れた同社社屋を間借りしたいと、県庁や地元企業から相次いで要望があり、自社の操業再開にも目途が立たない状況であったが、社長の松田重次郎は二つ返事で受け入れた。決して広くはない社屋に官民入り交じって人々がひしめき合う。困ったときの助け合い。人の心のごく自然な振る舞いだった。焼け野原になった町を見つめる重次郎にとって、この奇跡だけが希望の光だった。この出来事を境に、東洋工業(現マツダ)と郷土広島とのきずなは、揺るぎないものになっていった』(要約)
 みんなが力を合わせて復興の原動力を生み、資材輸送などを下支えしながら経済再生につなげた。海外向け三輪トラックのパンフレットに「a pride of Hiroshima」と自信を示し、その鮮やかな文字が目を引く。丸本明社長は、
「復興を担った人たちの生きざま、企業の姿は今の私たちへの叱咤激励に聞こえる。戦後間もなく地元の主要企業が二葉会を立ち上げ、カープ設立に出資。市民がたる募金で支えた市民球場跡地でこうした展示を行う意義は大きい。伝え続けたい」
 オタフクソースが再現した戦後の屋台、食糧需要に応えたサタケの精米機なども展示。広島商工会議所会頭の池田晃治実行委員長は、
「絶望から明日に向かい、一丸となって成し遂げた姿は誇らしい。ウクライナの人道支援を目的に、来場者からツイッターで感想や平和のメッセージを投稿してもらうたびに実行委員会から日本赤十字社に100円を寄付。双方向性の波及を期待している」
 松井一実市長は、
「展示内容は英語併記で外国人にも伝わりやすい。インバウンド増加が予想される中、イベント終了後も広島駅やバスセンターなどに設置してもらえないか、検討したい。過去を知り生かせる場所や動機付けの機会を街の至る所につくることが、市役所の使命だと思う。サミット各国首脳に慰霊碑に刻まれた言葉を説明した。被爆した方々は自分たちのような経験を誰にもさせてはならないという強い思いがあり、個人を超えた人類愛に及ぶ。争いの悪循環を断ち切らなければならない」

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