広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    1人乗り小型EVの発売目指す / 楠 一成 氏
    NEWSな人
    3月1日付で開校10周年 世界へ飛び立つCA育成 / インターナショナル エア アカデミー広島校 崔 希美 校長
    アート作家活動拠点開設 コレクターとの交流促す / アイエス 石井 権一郎 社長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
kamer(カーマ) / 古本 桂太 オーナー

3月1日、袋町公園近くにオープンしたビールバー。ベルギービールと国産品を4種ずつ厳選し、一杯1000円前後で提供する。
「ベルギー産は度数が高く、甘みと苦みの調和が特徴。東京で会社員をしていた頃に専門店でおいしさを知り、海を渡って現地の醸造所のインターンに行くほど好きになりました。国産も東京時代に出会った品が中心で、例えば神奈川県鎌倉市のヨロッコビールを県内で扱うのは当店だけ。いずれも私が造り手と話し、信頼できると思った銘柄です。味だけでなく、彼らが込めた思いやストーリーも感じてほしい」
 オーナーは袋町小学校卒業生。地元の話で盛り上がるほか、崇徳中・高や明治大学の同窓生が来店することも。
「地の利を生かした接客で幅広い層へビールの魅力を伝えるほか、将来は近隣の店とのコラボなどを通じ、地域に恩返しができればうれしい」
 つまみ類は好相性のチーズやピスタチオなど。持ち帰り用に100種以上のボトル酒を販売する一角もある。

    INFORMATION
  • ◆住所:中区袋町1-13の1階
  • ◆席数:最大10人(カウンター3席、立ち飲み7人)
  • ◆営業時間:午後3〜10時
  • ◆定休日:不定休
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
Remon.Lab / 石崎 浩太郎 代表

2019年から尾道市瀬戸田町の生口島でレモンを生産・販売。商品企画やシェアキッチン運営なども手掛けています。レモンのブランディングに注力し、日本一の産地である「瀬戸田」や「生口島」の地名を多くの人に知ってもらうことが目標です。
 カープ初優勝の翌年の1976年に福山市で生まれました。由来になっているわけではありませんが、山本浩二さんの「浩」の字が名前に入っていることが幼い頃からの自慢。広島の人には「山本浩二の『浩』に太郎」と自己紹介すれば、初対面でも自然とカープの話題になって距離が縮まるので助かっています。
 特に熱を入れて応援していたのは、黒田投手が帰ってきた2015年。メジャー球団から提示された20億円を断って帰ってきてくれたことに〝男気〟を感じました。チケットがなかなか取れず、球場で見ることはかないませんでしたが、テレビ越しでもあの気迫あふれる投球にはしびれました。
 昨季は下馬評を覆して、リーグ2位の好成績を収めました。先発投手が勝ちきれない試合が目立つ中でも、森下投手や森投手など若手の先発機会が増えているのはチームの将来にとって好材料。直近の開幕戦で投げる九里投手や大瀬良投手が30歳を超える中で、次世代のエース育成が急務です。若さ故に好不調の波はあるかもしれませんが、新井監督には我慢して使い続けてもらい、選手たちには期待に応える好投を見せてほしい。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
窮地で会社起こす

27歳の時、リフォーム会社の社長が夜逃げを図り、残された社員は自分一人。血相を変えた代金未払い先の職人に囲まれ、逃げ道はない。とっさに、私が独立して仕事を回すと繕ったものの、誰も相手にしてくれない。だが、必死な姿を信じてくれたのか、たった一人の塗装職人が応じてくれる。切羽詰まって、どう振る舞うのか、その後の人生を大きく分けるターニングポイントになった。
 その日から約30年。住宅リフォーム業界で地場トップに成長を遂げたマエダハウジング(中区八丁堀)の前田政登己社長(58)は、
「誠意を除くと何の取り柄もない。退路を断って懸命に働くほかなかった。会社を絶対に潰してはならないと心に誓った」
 1993年に個人創業。自分に厳しい営業ノルマを課した。手製のチラシを何百軒、数千軒にわたり配り歩く。徐々に軌道に乗り95年に法人化。初めて人を採用し経験者2人が加わったが、次々と会社の売上金を横領された。さすがに心が折れ、人間不信になりかけたと明かす。しかし子どもの頃、ぜんそくで苦しむ背中をさすって励ましてくれた母の言葉が浮かんだ。どんなにつらくても、昨日より今日はきっとよくなる。
「しっかりと管理できなかった私に落ち度がある。経営理念を伝えられていなかった。窮地に立つと真っ先に顧客の顔が脳裏をよぎる。信用して仕事をくれた人を裏切ることはできない。何のために経営しているのか。リフォームを終えて、いかにも晴れやかな発注者の表情を見るために力を尽くす。人の喜びを自分の喜びとする価値観を共有できる仲間を増やしていきたいと痛切に願った」
 新卒や未経験者中心に採用を進め、一人一人に考え方を伝えた。信頼し任せると業務改善の工夫や新しい発想が生まれる。生産性向上につながり、働き方・働きがい改革やリスキリングなどに取り組む素地ができた。
 協力企業の会でも積極的に勉強会を行う。2023年12月期売上高は約10年前から2倍の21億円に増え、関連領域の不動産、施工の2社合わせ29億円を計上した。
 いつもスッと背筋を伸ばし相手の話をおだやかな表情で聞く。181センチの長身だが、威圧感は受けない。
「1件のリフォームから始まり不動産や相続相談、子どもが結婚したときには新築などと、人生の折々に声を掛けていただく。その信頼を糧に仕事の幅が広がってきたように思う。経営環境は時代の潮流に大きく影響されるが、決して変えてはならないものがある。地域密着に徹し、予想さえできなかった変化にも柔軟に対応することができるコングロマリット(複合企業体)経営を目指している」
 工場内装やオフィスの営繕に強い会社の買収でノウハウを磨いたほか、リフォーム時に発生する不用品処分などの需要を見込んで貴金属・ブランド品買い取り店の経営を引き継いだ。昨年は新築戸建てブランドを譲受。住まいと暮らしのワンストップサービスを掲げ、M&Aを展開。人口減に伴う人手不足の加速を見越し、人材派遣業にも乗り出した。
 グループ6社の前期売上高は42億6800万円。従業員165人。2030年に向けて高々と旗印を掲げ「グループ10社で300人、売上高100億円」「地域で輝く100年企業」の夢を描く。

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