広島の経営者がおすすめするグルメやナイトライフのお店を紹介。
お好み焼きの徳川チェーンで、広島・愛媛・島根・山口でFC店含め20店を運営。アルバイトを経て入社し、6店で店長を務めた田中成雄専務は、
「広島風、関西風に加えて鉄板焼きも提供し、好みに合わせて選んでもらえる。家族や友人とわいわいと鉄板を囲み、団らんの時間を楽しんでほしい。各店によるメニュー開発を推進し、ホワイトソースを使ったグラタン風、台湾ラーメン風などユニークなお好み焼きが誕生。大麦入りなど体に良いメニューづくりも強化している」
徳川をはじめ、グループで出た食品残さから堆肥を製造。農業のベジタ(庄原市)に供給し、店で使うキャベツは全て同社のもので賄っている。季節によって水分量や硬さが変わるため、複数品種から最適なものを厳選する。
「昨年12月には冷凍お好み焼きを商品化し、店頭やインターネットで販売。一枚一枚手焼きして食材の鮮度や食感、風味を維持する『プロトン冷凍』技術を採用し、店と遜色ない仕上がりに。リピーターも多い。今夏中にカキ、穴子入りの『宮島物語』を発売予定。PRを強化するとともに生産性を上げ、事業の柱にしたい。人の動きが戻るまでにはまだ時間がかかるが、現在手薄な東区、南区を中心に引き続き出店していく。5年後をめどにFC含め30店体制を目指したい」
4月9日にオープンしたフードペアリングバー。200種類のアルコールドリンクと、30種類の料理やデザートを用意。最適なペアリングで、広島で一番おいしく酒を飲める店を目指す。一番人気の組み合わせのビールと「お酒に合うポテトサラダ」は来店客の9割以上が注文するという。ノーチャージで、メニューは単品注文も可能。ビルの1階でテラス席があり、立ち飲みもできる。末本崇人店長は、
「ウイスキーだけで150種類を用意。ビールを冷えた樽たるから直接注げるように冷蔵庫を改造するなど、普段のお酒がよりおいしくなるようにこだわっています」
全ての飲み物の利益を一定とし、客が気に入ったものを酒屋で購入できるよう通常版のボトルを多くそろえる。
「若者から、酒好きで新しいものを試したいという年配の方までたくさんの人に来てほしい」
安心安全をモットーに地元の旬の食材を使った和食料理を提供。季節やその日の仕入れ状況によってメニューが変わるため、何度足を運んでも新鮮な気分が味わえる。これからの季節は瀬戸内のハモを使った刺身や天ぷら、夏野菜などがお薦めという。田中晋一朗店主は、
「看板料理は締めでよく食べられる『息子の玄米塩むすび』です。父が安芸高田市で作った米を使うことからネーミングしました。塩には長崎県の天日塩を使用。地元の三國屋のノリと一緒にシンプルだが、奥が深い味わいを楽しんでもらいたい」
店内は木を基調としたぬくもりのある落ち着いた雰囲気が特徴で、普段使いから会食まで幅広く利用されており、経営者の常連客も多いという。
「おいしい料理を出すのは当たり前で、お客さまの期待以上のものを提供するのが使命だと感じています。食べることで体が健康になり、精神面も豊かになるような店を目指していきたい」
市内で鉄板料理店2店を経営。八丁堀店が2月に12年目、三川町店が5月に5年目を迎えた。主力のステーキは部位ごとに異なる肉卸から仕入れる。鉄板に乗せた網の上で約1時間かけてじっくりと低温で焼き、ジューシーで口の中でとろけるような食感を楽しんでもらう。特に牛ヒレ・シャトーブリアンが人気で、9割以上の客が注文するという。美野由人店主は、
「魚介や野菜にもこだわる。例えば、アスパラやレンコンは農家を直接訪れて買い付けます。当店を選んでいただくお客さまに喜んでもらうため手間を惜しみません」
客との距離感を大切にし、常連が6〜7割を占める。鉄板で調理する焼きポテトサラダは開店当初から人気があり、
「焼いてみたらおいしく思い切ってメニュー化。今では来店時のとりあえずの一品です。コロナの影響を受けていますが、今こそさまざまなことに挑戦し、お客さまに恩返ししたい」
近く宅配用リュックを背負い料理を届けるサービスを始める。
昨年5月にジアウトレット広島(佐伯区)、12月にゆめタウン広島(南区)にオープン。あらかじめ低温スチーム調理したキャベツを使う独自手法で焼き上げる。本来の甘みとうま味を逃さず、蒸らし時間を減らす効果もあり、注文から10分以内と〝地域最速〟の提供を掲げる。ゆめタウン広島店の長谷川聖店長は、
「提供の早さに驚かれるが作り置きはしない。早くてうまい牛丼屋のように使ってほしい」
油を使わないヘルシーさも特徴。ソースは適量を薄めに塗り、カキエキスと瀬戸内レモンを調合した独自ソース、激辛ソース、辛子マヨネーズ、ハバネロなどを卓上にそろえ、好みで楽しめるようにする。汁なし担々麺の人気店くにまつのミンチ肉やラー油を使うコラボお好み焼きも。トッピング1品、生ビール含むドリンク1杯付きで1050円コースが人気という。
「地域のお客さまが大半。コロナの影響を受けるが、着実に常連が増え手応えを感じている」
九谷焼の器に旬の盛り付けが目にもあでやか。北陸の海の幸が売りの外食チェーン「金沢まいもん寿司」を展開するエムアンドケイが新会社を設立し、瀬戸内の幸と金沢の食文化を融合させた新しいタイプのすし店を宮島口に4月オープンした。原田直幸店長は、
「金沢直送の白エビや瀬戸内のタイなどネタのうまさが引き立つようシャリに広島の老舗の赤酢を使い、しょう油なしでも堪能していただけます」
オリーブオイルやバーニャカウダソースを添えるなど、和とイタリアンの融合も斬新で、グルメの舌を喜ばせる。ソムリエ資格もあり、
「すしに合うワインもお任せ。和食の枠にとらわれず、地元の生産者が作る、知られていない食材も料理を通じて発信したい」
コースのみ昼3300円、夜8800円。宮島が望める風光明媚な店内で、ゆったりと流れる時間が日常を忘れさせる。
シェラトングランドホテル広島7階の日本食レストラン。すし、鉄板焼き、会席の各職人が料理し、すしと鉄板は専用のカウンター席で出来たてを提供。和食を堪能できると外国人にも好評という。ウェスティンホテル東京や銀座の老舗料亭などで約30年経験を積んだ石田洋輝料理長は、
「『五味』、『五色』に加え、切る・煮る・蒸す・焼く・揚げるの『五法』や、適切な温度や量、サービスを提供する『五適』、視覚や聴覚などの『五覚』を意識したコースを構成しています」
月替わり会席「雅」(1万1500円)では旬の野菜、魚などを提供する。器や盛り付けのほか、添え野菜の飾り切りも季節ごとに変えるなど、細部までこだわる。
「コロナ禍でも、料理・サービス・お酒・雰囲気全てに100点を目指すことに変わりはない。食物アレルギーなどに、来店時でも対応しますので安心してご来店ください」
2009年から営む焼き肉店。3月末に中区堀川町から幟町に移転した。正岡豊社長は、
「コロナ禍で迷いもあったが、『微力ながら広島の街を元気にできれば』と決意。大勢の常連さまからお祝いの花や酒をいただき、頑張ってきて本当によかった」
地下で〝隠れ家〟感のあった旧店舗に対し、視認性の高い電車通り沿いの2階に入居。常連客用で接待や記念日向きのVIPゾーン、一般客用のカジュアルゾーンに分け、幅広い層の取り込みを目指す。3分に1回空気を入れ替える設備の導入や完全個室の多いつくりに加え、座席間の距離の確保などで感染対策も強化した。
厳選した高品質の和牛を提供。客に合わせて部位や食べ方を提案し、溶岩石のプレートと網で肉を挟んで焼く挟み焼きなどが人気。コシヒカリは正岡社長が契約農家に出向いて出来栄えを確認している。
「ホスピタリティの向上に力を入れ、クレド(行動指針)を冊子化。特別なことではないが、お客さまに手紙を送ったり、メッセージを書いたカイロを渡したり、喜んでもらえる方法を常に考えている」
肉や魚、野菜など全42種類を1人前450円均一で提供する焼き物専門店。全国的に炉端焼きがはやった1974年に小川達也オーナーの父が開業し、2000年に事業を引き継いだ。
開業当時の炉端焼き店は日本酒の銘柄名を店名にするのが定番で、昔は関西圏の酒のCMが多く、地酒よりも知名度が高かったことから伊丹の酒「白雪」の名を付けた。
「小イワシの塩焼きやアナゴのタレ焼きが人気で、春先から夏にかけてはしょうゆを垂らして食べるハマグリのから焼きやサザエのつぼ焼きがお薦めです」
フェイスブックやインスタグラムなどSNSを活用した宣伝活動にも力を入れる。
「昔ながらのスタイルで年配の方に懐かしんでもらえ、若い人からは珍しいと喜んでもらえます。パーティションやアルコール消毒に加え、煙が店内にたまらないように強力な換気扇を常時回しているので安心してご来店ください」
グランピングをイメージした明るくアットホームなバー。カウンターやダーツに加え、靴を脱いでくつろげる半個室空間もある。谷本雅貴オーナーは、
「20代前半の若い方でも気軽にご来店いただけるようノーチャージで敷居を下げる一方、〝ぜいたくな時〟にも寄り添える店を目指しています。そのため20代と40〜50代など、さまざまな世代の交流が生まれる珍しいバーです」
飲み放題120分2500円。ドリンクは週替わりで世界の珍しいビールなど、100種類以上を取り扱うほか、料理も充実。パスタやフライドポテトに加え、広島県のブランドジビエ「栄肉」を使った「猪モモ塊ステーキ」(1500円)なども提供する。
「20〜30人の貸し切りにも対応。気の置けない仲間とワイワイ楽しんでもらえたら。5月にはカラオケ付きの離れを計画。レンタルスペースとして将来店を持ちたい方が試験営業するなど、多様な用途を見込んでいます」
3月28日、星ビル地階に開店した紅茶専門店。香る紅茶を中心に世界から約100種をそろえる。市内でバー・トップノートも経営する野間真吾オーナーは、
「紅茶とバー、スイーツのある落ち着ける空間がコンセプトです。香る紅茶はカクテルをテーマにブレンドしたもの。インドネシアやネパールなど珍しい産地の紅茶や世羅町産の和紅茶、健康茶もあります。紅茶を使ったアルコール・ノンアルコールのカクテルもある。お茶の新たな世界を体験してください」
紅茶の供となるスイーツは、スコーンやフレンチトースト、パンケーキなど全て手作りする。午後2時までのランチセットは、おばんざいやカレー、スープハンバーグなど、紅茶を使用した健康にも配慮したレシピで、紅茶が飲み放題(90分)になる。
「中心部で遅い時間までお茶ができる店。好みの紅茶や楽しみ方に出合ってほしい」
広島駅南口に近く、レトロな雰囲気が人気の「エキニシ」エリアに2月にオープン。運送業などのセンターユース(中区八丁堀、竹田貴志社長)が新事業で立ち上げた。石丸宏店長は、
「1、2代目の串揚げ屋から店舗・店名を継ぎ、業態転換。唯一の中華料理店のようで、魅力的な店が並ぶこのエリアを一緒に盛り上げたい」
これまで30年近く、四川などの中華料理店やホテルなどで腕を振るい、一時は自身の店も構えた。ミンチとニラだけを入れ、肉の食感を楽しめる焼きギョーザ、ゴマでなめらかに仕上げたスープが特徴の担々麺、辛味を抑えて食べやすい石窯マーボー豆腐などを主力に30品以上を提供。1階はカウンター6席、2階は懐かしさを感じる座敷に4人テーブルが2卓、未使用の3階はいずれ隠れ家のように使える部屋に改修予定。
「大衆的で懐かしい『町中華』を提供する。1人でも気軽に立ち寄れて、落ち着いて過ごしてもらえる店にしたい」