広島の経営者がおすすめするグルメやナイトライフのお店を紹介。
1月24日にオープンした。トランペット型のライトや、同じ空間にテーラーがある隠れ家的な雰囲気の中、水分とうま味が逃げないよう専用の蓋付き蒸し器を使った蒸しカキのほか、生、フライ、アヒージョなど多彩なカキ料理を用意。県内の江田島をはじめ兵庫県室津など全国から取り寄せ、生ガキを1年中提供する。
「前職は生まれ育った大阪でカキ料理店に勤めており、独立を機に名産地の広島で店を出したいと来広しました。カキの素晴らしさを伝えたいと、民間資格の『ジュニアオイスターマイスター』を取得。ショットグラスに生ガキとソースを入れて食べ飲む新感覚スタイルの『オイルシューター』やさまざまな味付けのオーブン焼きなどで、カキの新たな魅力を発見してください」
トマトや生ハムなどを串に刺したスペインのつまみ「ピンチョス」ほか、ワイン、日本酒、ビールなどを扱う。
「英語メニューを用意し、観光客から地元の方まで一人で気軽に立ち寄れる店にしたい」
2012年の開業当時から、イカ天・チーズ・ネギやあぶり焼きマヨネーズといったトッピングをふんだんに使う「邪道焼き」が主力メニューのお好み焼き店。店長が開発した同メニューは17年開催の第1回さえきフェスタお好み焼き総選挙でグランプリに選ばれ、コロナ禍中は年間4000枚以上の持ち帰り注文があったという。
「特に広島県民の間では、トッピングの追加やマヨネーズをかけることを『邪道』とからかわれることがあるとか。邪道を好むお客さんも気兼ねなく注文できるよう、あえて全面的にうたったメニューを考案しました。たっぷりのマヨネーズで、香ばしいのになぜかしつこくない味わいが特徴です」
昨年夏からは安佐南区川内産の「ミニ広島菜」を乗せたお好み焼きを提供しており、葉身は通常の半分以下のサイズで苦みが少なく、食べやすいと好評という。
「生まれ育った広島に根強い愛着があり、今後も地元にちなんだ変わり種メニューを随時打ち出していきたい」
おでんと中華料理を提供する居酒屋。以前は旧広島駅ビル南口ASSE2階でおでん屋を営業していたが、建て替えに伴い閉店。2018年に、昔、中華料理店で修業していた頃の先輩と共同で新装オープンした。
「前の店は場所柄、会社帰りの利用が多かっただけに当初は客離れを心配しましたが、こちらは勤め先に近いからと寄ってくれる人がいてありがたい。サラリーマンが大半の中、中華一筋だった先輩の強みを生かしてメニューに加えたところ、若い人や女性客も増えて、グループ客に好評です」
おでんはかつお・昆布だしの飽きがこない薄味で、食材の持ち味を生かす。地元の酒をそろえ、時季に合わせて小イワシやしめさばなどの刺身、一品料理を用意。中華も自家製ラー油のマーボー豆腐、塊肉からたたいて作るシューマイ、担々麺など定番がそろう。コース料理の希望にも応じる。
昨年7月には2店舗目として、堀川町にカウンターだけの「チャーハン るつぼ」を開業した。
山口県岩国市を拠点に、岩国・大竹・広島で焼き肉店や喫茶店「麻里布珈琲」など8店を展開する1984年創業のカンパーニュが運営。8年前に開いた岩国本店に続く2店舗目を2月5日、中区堀川町にオープンした。
「保健所の厳しいチェックを経た和牛をユッケや肉刺しなどで提供。黒毛和牛、神戸牛、地元岩国の高森和牛など、予約限定メニューを合わせると牛刺しは30種類以上を用意しており、品数は日本一です」
ハツ・ツラミなどのほか、希少部位が充実。岩国本店で1番人気のタン刺しは、午後6時に売り切れることもあるという。生肉のほか、焼き肉にもこだわっている。
「長年の夢だった念願の広島繁華街への出店。広島一の焼肉屋を目指して、一切の妥協を許さず、これから足を運んでくださるお客さまが笑顔になるようなおいしい肉を提供したい。明るく元気に、感じの良い接客を心掛けます」
広島店では接待や記念日などに利用できる、個室のVIP席を用意。
1946年創業で製麺のひまわりフーズ(廿日市市串戸)が昨年2月に開いたうどん店。天ぷら、きつね、肉の3種のうどんをワンコイン(450〜500円)で提供する。近隣会社員のランチ利用が多い。席数は15席。
「初めての飲食経営に踏み出した背景には、『つるつるでのど越しの良い当社自慢の麺を一人でも多くに知ってほしい』という社長の強い思いがある。スーパーで扱う生麺などの拡販につなげたい」
北海道産小麦粉100%で作る麺は、断面がひし形になる独自の製法を採り、柔らかさと手延べのようにコシのある食感を両立させる。カツオ、サバなどを使ったしょうゆだしはうまみやコクの深さが特徴。季節や水の温度に合わせて配合や煮だし時間を変え、同じ味を保てるよう工夫を凝らす。
「顧客の声を受け、2種の具材を乗せるダブルトッピングなどメニューを拡充。近くラーメンも始める計画だ。ゆくゆくは店内を改装し、一人の客が来やすいようカウンター席を増やしたい」
府中焼きの有名店など、3店で合計10年近く修行した店主が独立、昨年12月1日にオープンした。牛100%のミンチ肉、乳酸発酵させた餌で育った鶏の卵など良質な食材を使うほか、接客にもこだわりを持つ。
「幸せな時間を過ごしてもらうことがコンセプト。例えば観光で訪れた方や子どもに焼く体験をしてもらうなど、枠にとらわれないよう心掛けています。味を褒めてもらえたら、今日が一番おいしいですよと冗談交じりに返すことも。そこで笑顔が生まれ、楽しそうな姿を見られるのが、私にとっても最高の幸せです」
基本の肉玉そばに加えてエビ・カキといった海鮮、牛スジやショウガなど豊富なトッピングをそろえ、ドリンクではワインも提供する。
「〝お好み焼きにしか合わないワイン〟と銘打っています。市販品ではなく、卸業者から特別に調達。牛肉の味がより引き立ちます」
月曜定休だが、団体利用などの要望があれば柔軟に対応するという。
1月9日に中区幟町に開店。JR広島駅近くの「鮨広島あじろや」など、市内の有名すし店で店主を務めた経験を持ち、初めて自身の店を構えた。
「どうすればこの魚をよりおいしく食べられるのか。できる限り最高の状態で召し上がってもらいたい、と常に考え続けてきました。おいしさ、楽しさ、心地よさを提供し、広島で誰もが知るような店にしたい」
地魚を積極的に使うほか、全国のルートからも旬の鮮魚を仕入れる。特にこだわるのがシャリだ。コメの一粒一粒を感じられるように炊き上げ、〝のどでも味わえる〟口あたりを大切にする。昼は3300円〜、夜はおまかせコースが1万1000円〜。
白島地区で約50年、すし店を営んだ父親の影響を受け18歳でこの道に入った。以降31年、すし一筋に歩む。
「尊敬する父が昨年他界したほか、今年迎える50歳の節目が独立の後押しとなりました。市内の和食店で10年経験を積んだ長男の翔と共に、お客さまをお迎えします」
ヒロコシグループのクラブで、広島を代表する老舗の社交場として開店から約53年間にわたり、優雅で洗練された格式ある空間を提供している。昨年6月5日に小ママに同時就任した宮田りえさんと中島せりさんは、
「広島の経済界を支える多くの皆さまにご愛顧いただいており、その伝統と歴史をしっかりと引き継いでいきたい。長い歴史の中で培った店の品位を大切にしながら、お客さまにご満足いただける上質なサービスと心温まる接客を提供してまいります」
就任から半年がたち、気持ちに少し余裕が出てきたというりえ小ママは、
「最近のマイブームは美容研究。SNSやインターネットで情報検索にいそしんでいます。広島の経済ニュースや飲食店情報なども併せて確認するようにしており、それがまた新しい発見につながっています。カキと生ハムが好きなので、お気に入りの店を見つけたいですね」
今年は登山に挑戦したいというせり小ママは、
「趣味の神社仏閣巡りは山あいが多く、登ってみたいと思うようになりました。今月下旬には、弥山の紅葉谷コース(休憩含め約1時間半〜2時間)に挑戦予定。山登りグッズ一式を購入したので、しっかりと使い方を調べてから臨みたいと思います」
聖母マリア像が描かれた真っ赤な外壁が目を引くメキシコ料理店。12月に7周年を迎えた。陽気なラテンミュージックでアットホームな雰囲気を演出。40種類ほどのテキーラをそろえ、客の好みに合わせて提供する。
「罰ゲーム感覚で飲むものだと思われがちですが、例えばたるで1年ほど寝かせた『クエルボ1800アネホ』はコクや甘みのある味わいが楽しめ、ワインやウイスキーが好きな人ならきっとファンになると思います。基本はショットですが、ソーダ割りなども用意。スペイン語で〝酔っぱらい〟を意味する店名のように、みんなで楽しく盛り上がりましょう」
トウモロコシ粉100%のトルティーヤを使うタコスやチーズを挟んで焼いたソウルフードのケサディア、メキシコ産牛肉ステーキなど本格的な味付けのメニューがテキーラの味わいを引き立てる。
「料理は見た目ほど辛くなく、若い女性にもお薦めです。幅広い層に訪れてほしい」
1989年(平成元年)開店で、最大200人収容の大型ビアホール。開店当時の建物や内装のまま34年の歴史を重ねたレトロな空間の中、しゃぶしゃぶ、焼き肉などを食べ飲み放題で楽しめる。
「木のぬくもりを生かしたテーブルやレンガ調の壁、アンティーク風の照明などでヨーロッパのビアホールの雰囲気を再現しました。個室や個室風フロアほか、カラフルでレトロなビンゴマシーンも備えており、少人数の忘年会から結婚式の2次会まで、気軽にご相談ください」
点心や中華、肉じゃが、おでん、揚げ物など総菜からデザートまで約60種類をバイキング形式で提供。イクラやマグロ、炙りサーモンなど握りたてのすしも用意する。
「新型コロナウイルスが5類に移行して、初めての年末です。ぜひ今年は今まで会うことが難しかった友達や、家族、会社の同僚など気の置けない仲間と、おいしい料理とグラスを片手に語らう時間を心ゆくまで楽しんでほしい」
昨年9月に中区新天地から移転し、同年11月に発泡酒で醸造免許を取得した店長が切り盛りするブリューパブ(醸造所併設飲食店)。提供する8種のクラフトビールは全て自社製品で、季節ごとに風味を変えている。
「例えばエチオピア産のコーヒー豆と柑橘類の一種『ライム』を使うなど、配合の組み合わせ方が珍しいクラフトビールを用意。平均予算は3000円で、それぞれに合う料理として12種のハンバーガーとフライドポテト、サラダや肉料理なども楽しめます」
客とのコミュニケーションを大切にしているという店主。自身がカープファンということもあり、店内で試合中継が楽しめるようにとテレビを設けた。客とは試合の様子、FAや契約金の話でも盛り上がるという。
「店名の『ハングアウト』は溜まり場という意味で、お客さまにとってそんな存在になれたらと思い、名付けました。人々が気軽に集い、クラフトビールをより身近に感じていただけるような店づくりを目指します」
CAFE風車を運営する三吉屋食品(中区大手町)が手掛けるそば店。
「能美島出身の創業者が戦後に大阪のかつお節問屋に勤め、現地でそば屋を開業。店は大阪万博会場の近くにありました。その後に帰郷し、1965年に喫茶店の風車を開店。約40年前に呉駅ビルに風車と一緒に水車を構え、広島でもそば店を始めました」
熊本、長崎の削り節3種と北海道利尻昆布で取る一番だしと、白い更科系のそばを使用。大阪での味を受け継いでいる。そば以外にも、水車の特製だしを使った炊き込みご飯や和総菜など手作り料理を提供。最近は、酒2杯と日替わりおばんざい4種類が付いた「晩酌セット」が人気という。
「昼は買い物客や家族連れ、夜は仕事帰りのサラリーマンのほか女性の一人客が多い。だしを使った手作り和食で一日の疲れを癒やしてもらいたいですね。長く勤めてくださっているベテランさんが多いので、接客も料理も、できるだけ人の手を掛けてサービスを提供し続けたい」